イーグル・アイ  2008年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

 

製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ

 

監督    D・J・カルーソー
脚本    ダン・マクダーモット

 

キャスト
ジェリー・ショー/イーサン・ショー  シャイア・ラブーフ
レイチェル・ホロマン        ミシェル・モナハン
トーマス・モーガンFBI捜査官       ビリー・ボブ・ソーントン
ゾーイ・ペレス空軍特別捜査官        ロザリオ・ドーソン
ジョージ・カリスター国防長官     マイケル・チクリス
ウィリアム・ボウマン少佐            アンソニー・マッキー
トビー・グラントFBI捜査官           イーサン・エンブリー
ラニーム・ハリド                     アンソニー・アジジ 
サム・ホロマン                       キャメロン・ボイス
ジェリーの父親                       ウィリアム・サドラー
アリアの声                           ジュリアン・ムーア

 

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=olRdPXwiSjk

 

 

感想
これもTV録画の視聴。
暴走するコンピューター・システムに翻弄される二人の男女。設定も進め方もけっこうスピーディーで、前半のスリリングさは結構楽しめた。
だが例によってツッコミ炸裂・・・・

 

まず二人を追いかけて来た男。逃げ出した時に送電線が切れて感電死するが、これってさすがにネット使ってやれる事か?それとも無人爆撃機で切ったのだっけ?(記憶があいまい)

それから、男から渡されたパスポートとチケットで、旅客機に乗るのかと思いきや、空軍の輸送機に乗るとは。また奪ったアタッシェケースの中身が、高空での生命維持用なんて、ちょっとマニアックすぎ。タイマーでケースが開くとか、仕掛けに酔い過ぎて自滅している感じ。

 

アリアの描写、カミオカンデっぽくて、まあ好き嫌いはあるだろうが、こんなもんかな。口唇術は、やっぱ「2001年・・・」の記憶が鮮明なので、二番煎じの感あり。テーブル振動からの音声変換は良かった。
しかし一卵性双生児だと言っても、顔認証や声紋が一致するなんて、あるわけがない。それでパスする事自体、認証が甘すぎる。このネタは使うべきではなかった。

 

ジェリーが演奏を止めるために、撃たれるのを覚悟して発砲するところは、けっこう感動。

(結局は死なないところが映画なんだけど)

 

全体的な印象は良かったので、小ネタの乱発は少し控えて、「まっとう」に作れば評価はもっと上がる。
アリアの声のジュリアン・ムーアは「萌え~」でした。

 

 

あらすじ

アフガンでテロリスト集団を監視中の米軍。指導者暗殺の命を受けているが、見かけ上は葬儀への参列。画像解析での指導者の確定率は51%。大統領に判断を仰ぐカリスター国防長官。大統領の指示は「GO!」。

 

コピー屋で働いているジェリー・ショー。生活は貧しく、家賃も滞納。
ある日連絡を受けて双子の兄イーサンの葬儀に参列。出来が良く国防省で仕事をしていたイーサンと常に比較され、父親と対立。

実家で兄の小切手(?)を拝借して現金化しようとATMを操作すると、大金が振り込まれており、引き出した金も桁違いに出て来た。

 

帰宅すると、大家が荷物を入れたという。だが身に覚えがない。数個開けてみるとバリバリの最新武器。そこに携帯から電話。出ると女の声で「今すぐ逃げなさい、あと30秒でFBIが来る」。
だが何の話か判らないジェリーは、集団で乗り込んだFBIに捕まる。
取調べを受けるが、何も知らないジェリーには答えようがない。モーガン捜査官が席を外した時、デスクの電話が鳴る。それに出るとさっきの女の声で「伏せなさい」。とっさにかがむと外からクレーンが直撃して窓を破壊。続けて電話の声は「飛び降りなさい」言われるままに、命がけでそこから脱出するジェリー。

 

母親(レイチェル)が息子のサムを見送る。楽団に所属する息子は、みんなとイベントでどこかに出掛けるところ。その晩、友人との飲み会の最中に電話。女の声で「言う通りにしないと息子が死ぬ」と言われ、指示に従い外へ出る。ビルの電子公告に写る息子の顔。
次いで、止めてあるポルシェに乗れ、との命令。
右、左とカーナビの指示が目まぐるしく出て、言われるままに走る。その先にジェリーが居た。乗り込んだジェリーだが、追っ手が迫る。お互いを怪しいと思いながらも協力して逃げる。逃げる途中でも、追跡車が様々な妨害で脱落して行く。
逃げた先が海辺の廃棄物処理場。乗っていた車がクレーンの爪に咥えられて持ち上げられる。迫る追跡の中で「飛び降りなさい」の指示。落ちた先はゴミ運搬船。吊られた車は海で落とされた。

 

場面変わって、運ばれつつある荷物。一つは楽器店に行き、トランペットの一部に部品として組み込まれる。もう一つは宝石店に行き、ネックレスに組み込まれる。

翌日、海に落ちた車を引き上げるモーガン。もう一人ジェリーを追うペレス空軍特別捜査官は、イーサンの居た空軍の所属。

間に挿入される、軍事防衛システム「アリア」の説明。

 

運搬船が陸に着いてから、携帯からの声の指示で一本道をとぼとぼ歩くジェリーとレイチェル。お互いの状況を話し合い、声の指示に踊らされてここまで来た事を驚く。
後方からバンが走って来て、二人に追いつくと、カバンを渡して走り去った。声が追うよう指示するが、もう追いつかない。

その時、上を走る高圧線が切れ、その男の体に垂れ下がって、男は感電死。
二人はバンに乗ってそこを逃げ出す。
カバンにはパスポートとチケットに銃。次の指示は、指定した建物から出て来た男が持つアタッシェケースを奪う事。男は二人で武装している。二人は協力してそのケースを奪い、逃げ出すが、次第にモーガンに追い詰められて行く。その時、大型バスのガイドに名前を呼ばれて乗り込む。日本人のバスツアー。一息ついた時にケース取っ手の扉が空き、タイマーがスタート。

モーガンが周辺の防犯カメラ映像を捜させて、ジェリーらが乗ったバスを突き止めた。行先は空港。
途中の休憩でまた指示を受け、着替えを指示される二人。命令に納得しないジェリーは電気店の視聴室に導かれ、そこのディスプレイで、相手がコンピューターである事を知る。着替えた後、バスに戻る二人。

空港に付いた二人はチェックインをして乗り込むばかりになっていたが、捜しに来たモーガンと一瞬目が合う。貨物運搬エリアでの逃走。
コンベアーの錯綜する中、何とか逃げ延びる二人は空軍の輸送機に乗り込む。女の声で、運搬用の箱に入るよう指示。そこでケースがタイムアップして開く。高空での生命維持のために必要な注射だという。嫌がるレイチェルに注射をし、自分にも打つジェリー。

 

一方ペレスがイーサンの部屋でコンピューターの操作をしたとたん、空軍の武装兵に押さえ付けられ、ペンタゴンまで連れ戻される。そこでカリスターから明かされる「アリア」の実態。より効率的な軍事運用を目指して開発されたが、先のアフガン攻撃ではアリアが作戦実行を否定したのに大統領の判断で攻撃し、結局誤爆だった。
イーサンがアリア運用の担当だった事を知り、イーサンが死ぬ前後のビデオデータをアリアから抽出するが、再生の途中で消去されてしまう。この部屋には一ヶ所だけ監視カメラの死角があり、イーサンが最後にそこへ入った映像が見えたため、ペレスはその部屋を探して音声メモリーを見つけた。明かされるアリアの計画。誤爆を決定した首脳陣を、国家を危機に晒した者として処刑する、という業務を遂行する。イーサンはそれを止めようとして、計画をロックし、その後アリアに殺された。
この話を共有するペレス、カリスター、ボウマンの三人。口唇術、テーブルの振動等で話の内容を理解したアリアはカリスターを殺す。ペレス、ボウマンも閉じ込められる。

 

空港に到着した二人。声の導きに従ってペンタゴンの地下37階に向かう二人。そこはアリアの居る「イーグル・アイ」。イーサンがロックした命令を解除するのにジェリーが必要だった。顔認証に続いて声認証もパスし、解除の命令をジェリーが口述して、ロックは解除された。
再びロックされないよう、アリアはレイチェルに、ジェリーを射殺するよう命令。だがレイチェルには出来なかった。

アリアの実行する「ギロチン計画」はネックレスに仕込んだ爆弾が、トランペットに仕込んだ発信器により、ある特定の音階の音を認識した時、爆発するもの。大統領始め首脳陣が一堂に会する記念式典がその実行場所。

 

レイチェルは官庁職員と思われる者の案内で別行動。着替えをさせられ、ネックレスを着ける。
ジェリーはモーガンと接触して真相を話す。無人爆撃機で攻撃される事になって、ただ事ではないと認識するモーガン。トンネルに逃げ込むが、絶体絶命。腹に重傷を受けたモーガンはジェリーに、国会図書館からの通路を教え、通行証と銃を渡し、彼を送り出す。爆撃機に向かって車を走らせ、撥ねたポールで爆撃機を道連れにして死ぬモーガン。

 

式典場に着いたレイチェル。ネックレスの殺傷能力ではこの部屋がこっぱみにんになる。
警官の服を奪って会場に入り込むジェリー。だが演奏は始まっており、残された時間はもうない。
会場のテーブルに駆け上がり、上に向けて数回発砲するジェリー。演奏は中断し、狙撃されたジェリーは倒れる。

 

「イーグル・アイ」の計画は中断された。射殺を免れたジェリーが軍からの感謝状を受ける。
レイチェルの息子の誕生パーティー。そこに訪れるジェリー。