NHKスペシャル 新・映像の世紀 第4集「世界は秘密と嘘(うそ)に覆われた」 1/24放送 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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感想
中東でのゴタゴタが、全て大戦後の米ソ代理戦争の延長線上にあったという事が良く判る。
今はシェールガスに端を発する「石油戦争」とも言える状況。さて、大丈夫か?

 

内容

米・ソ。大戦中は手を結びナチスドイツを倒したが、その後は覇権争い。
ナチの技術者、スパイの争奪戦。
米:CIA、宇宙開発等に人材投入。ソ:KGBの組織強化。

 

ソ連。スターリンは誰も信用しない。裏切者捜し→粛清。米にスパイ350人。ソ連の狙いは核兵器の秘密入手。原爆は4年、水爆は3年で追いついた。

 

米は恐怖に怯えた。赤狩りがエスカレート。ハリウッドが標的(見せしめ)ロバート・テイラー、ゲーリー・クーパー。ロナルド・レーガンは赤狩りに協力。
CIAは海外、FBIは国内案件を担当。FBI長官エドガー・フーパー。あらゆる秘密情報が集中。政治の裏情報も。8代の大統領に仕えた。フーパーの権利は拡大し、FBIの予算は簡単に通過した。

 

ソ連。スターリンの死去後、フルシチョフは謀略戦を引き継いだ。

当時イギリスに搾取されていたイラン。モザデク首相が利権を奪還(ソ連が支持)。米は利権転覆を目論見工作(エイジャックス作戦)。100万ドル使って軍人、ギャングを買収。モザデクは失脚し逮捕。アイゼンハワー訪問(パーレビ新米政権の誕生)。米石油メジャーの4割がイランに食い込んだ。26年後にイラン国民の怒りが爆発。

 

シュタージ(STASI)東ドイツの秘密警察。東西分断の壁。密告制度の奨励。肉親、友人の人間関係を破壊。

 

核戦争に最も近づいた日。
1962年、キューバへソ連から核持ち込みの情報。ソ連軍人ペンコフスキーがスパイとして米に情報提供。ケネディ大統領は本件をTVで公開(米内大パニック)。同時期に米偵察機がキューバで撃墜された。
米空軍参謀 カーティス・ルメイはソ連への核攻撃を進言。ケネディは却下(報復が避けられない)。フルシチョフが譲歩して危機は回避。CIAはペンコフスキー文書を高く評価。ペンコフスキーは後にソ連で処刑された。

 

1963年、ケネディ暗殺。犯人のオズワルドも移送中に殺され、真相は闇の中。
後継者のジョンソン。米はベトナム内戦に介入(南を支援)。北のホーチミンを中、ソが支援。ドミノ理論に取りつかれた米(ベトナムが共産化されればアジア諸国が雪崩を打って共産化)。
CIAのウィリアム・コルビーを派遣(フェニックス作戦)。2万以上の民間人を拷問、虐殺。CIAの暴走。米に対する憎悪の連鎖。

 

ジョンソンはベトナムへの攻撃を拡大→ベトナム反戦の動きが世界中で起こる。フーバーの弾圧。マーチン・ルーサー・キング牧師。公民権運動を絡めて反戦を謳う。キング牧師暗殺。
サイゴン陥落し、米は初めて戦争に敗北。CIAに対する批判。米議会での追求。

 

米ソはその後も中南米で代理戦争を繰り返す。
アフガン戦争でCIAの訓練を受ける若き日のオサマ・ビンラディン。
世界に恐怖をもたらす憎しみの種が蒔かれていた。