NHKスペシャル  巨大災害 Ⅱ 第1集 極端化する気象 9/5放送 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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巨大災害 MEGA DISASTER Ⅱ 日本に迫る脅威
第1集 極端化する気象  ~海と大気の大変動~

 

番組紹介
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20150905

 

感想
当地でも最近降る雨の勢いがハンパない時がある。雹が降ったのも、多分今までで初めて。
今回の新情報は「MJO(マッデン・ジュリアン振動)」。名前の由来が、マッデンさんとジュリアンさんだと言うんで、ちょっと拍子抜けではあったが・・・・・

 

猛暑と寒波が関連しているというのも興味深い。ただ、これからどうやって対処して行くのか。
NHKは、いつも問題提起するだけで、煽った後に「さあどうする」がないんだよな。いつも。

 

 

 

内容

タモリのコメント
2~3年前なら、こんな気候もありそうだと思っていたが、今年の暑さは少し違った。

 

今夏、最高気温を更新した地域は全国で60箇所。北海道の最高気温は37.1℃。
台風は今年1月から発生し、7月までに13個発生(平年の2倍)。

 

台風が多いのはなぜか
海水温→今年は高い。太平洋中ほどで34℃。今年はエルニーニョ(太平洋右側での高温現象)。平年より2℃高く、地球温暖化をはるかに超えている。

 

今年全世界で発生した台風のうち8つはスーパー台風→なぜか。
米海洋大気局 ジョン・ゴルチョク主任研究員。
インドネシアを横切る東西数千kmの巨大な雲が東へ移動→MJO(マッデン・ジュリアン振動)インド洋で発生し、40日間で赤道を1周。年明けから何度も発生している。
MJOと台風発生に関係がある(風の動きが関わる)
普段大気の流れは東風(東→西)。MJOは西からの流れのため、ぶつかる所で強い上昇気流が発生し雲が出来、渦が出来る→台風として発生。
それがエルニーニョを原因とする太平洋の高温化でスーパー台風に発達。

温暖化加速で今後どうなるのか。プリンストン大 村上研究員。今後数としては減るが、スーパー台風は増えると予測。

 

東大 木本教授がコメンテーターとして参加。
今年のエルニーニョは本格的。MJOは70年代に発見されたが、近年の観測の高度化により認識が高まった。

台風以外の被害。
昨年2月のジャカルタ大洪水。MJOと雨季が重なって激しい雨となった。
MJOは遠くにも影響を与える。
米西海岸。昨年は記録的な干ばつで山火事が発生したが、12月に大雨で被害が出た(水不足の町で洪水)。
MJOと太平洋の水蒸気の流れが複合→偏西風の蛇行で西海岸まで運ばれた。
MJOの影響は広い範囲に広がる。
大気の流れには様々な振動がある(例:ダイポールモード現象)

 

過去の分析による未来の予測
中塚 武。気象学者。古い木の分析。年輪を調べることで過去の雨量を推定→雨水に含まれる酸素同位体が年輪に残る現象を利用。
西暦127年(弥生時代)に現在の3倍もの雨量の年があった。1708年に水害があった。変動の最後は1700年。以来300年、極端に大きな水害の記録はない。大変動が近い。
東北大 風間教授。経験したことにない洪水が明日起きてもおかしくない。
今までなら400年に1回の水害も、地球温暖化を考えると200年、100年とその間隔は狭くなる可能性がある。

 

最近、夏は暑く、冬は寒くなっている
猛暑になった時のシミュレーション。21世紀後半。各地軒並み40℃超え。10分歩くだけで熱中症。心筋梗塞、呼吸器不全等で関東だけで搬送者が11万人を超える。社会マヒが起こる。

 

寒さも加速する。
2014年冬の甲府大寒波はなぜか? 
北極海の氷の調査。氷は年々減り続けている。
バレンツ海の氷減少が気象に与える影響。ここの氷が減少すると偏西風が北へ蛇行し大きく発達→日本に流れ込む。

ここ10年日本が寒波に襲われている原因。

北極の氷が減ると、ジェット気流に閉じ込められていた寒気が乱れ、外に出て来る。蛇行の助長。

気候が変わりつつあるのは確か。

どうすればいいか。

命の危険を感じること。
社会が変わって来る。予測技術の向上。MJOは4周先の予測が可能になる。ただし要因はたくさんあり、年によっても変わる。いつどこで重なるか判らない。

気象の極端化現象は必ず来る。
サンゴの年輪が海水温の変化を刻んでいるという研究報告あり。
PAGES 2K プロジェクト。未知の大気変動を探るために過去を調べる。