96時間 2008年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

監督 ピエール・モレル
脚本 リュック・ベッソン

 

キャスト
ブライアン・ミルズ  リーアム・ニーソン
キム・ミルズ     マギー・グレイス
レノーア       ファムケ・ヤンセン
ジャン=クロード   オリヴィエ・ラブルダン
スチュアート     ザンダー・バークレー
サム         リーランド・オーサー
シーラ        ホリー・バランス
アマンダ       ケイティ・キャシディ
マルコ        アーベン・バジラクタラジ

 

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=m5jpSBn5Ai8


 

あらすじ
元CIAの工作員をしていたブライアン。その仕事が原因で離婚したが、今は引退して娘キムの成長を遠くから見るのが楽しみ。
キムの誕生パーティーが盛大に行われているところへポータブルのカラオケマシンを持って行くが、継父のスチュアートのプレゼントは立派な馬だった。キムは歌手になりたいという夢を持っていた。
かつての仕事仲間との飲み会。仲間のサムが誘って人気歌手のボディーガードの仕事を引き受ける。その仕事でトラブルがあり、ブライアンは歌手シーラを危ういところで救う。

 

ある日キムと母親レノーアが訪れ、キムが友人のアマンダとパリへ旅行するための承諾書にサインを求める(未成年の場合は戸籍上の父親の承諾が必要)。その時は危険を感じて断るが、結局折れて書類を渡す。その条件として携帯を渡し、毎日必ず連絡する事を約束させた。

出発当日。ブライアンは旅行の日程が最初の話と違う事に気が付き、レノーアを問い詰める。U2のコンサートの追っかけでパリ周辺を廻る計画だった。「あなたは厳しすぎる」と言われやむなく見送る。

 

パリに着いた二人。早速声を掛ける者がいた。同じ旅行者のピーターという。アマンダの親戚の家まで送ってもらい、そこでピーターの誘うパーティーに行く事をアマンダが承諾してしまう。ピーターは迎えに来ると言った。
部屋で、アマンダの言っていた家族が留守だという事を知り不安を感じるキム。
ブライアンからの電話に出ているうちに賊が侵入してアマンダをさらって行った。その現場を離れから見てしまうキム。とっさにキムからの電話を録音設定にするブライアン。指示でベッドの下に隠れるキム。結局連れて行かれるから、見た相手の特徴を全て話せと言うブライアン。キムは見つかり、男の身長、手の刺青の特徴だけ叫ぶ。電話がまだ切れておらず、相手の気配に向けてブライアンが必ず娘を取り返すと言うと、一言「グッドラック」と言って途絶えた。

 

レノーアに事態を知らせ、サムに頼んだ襲った奴らの言葉の分析結果を聞く。アルバニア系で、彼らは最近パリに入り込み、組織的に人身売買を行っているとのこと。96時間以内に救出出来ないと永久に見つからなくなると言う。泣き崩れるレノーア。
スチュアートの自家用ジェットでパリに向かうブライアン。事件のあった場所で壊れた携帯を見つけ、SDカードのデータに入っていた写真の写り込みで、写真を撮った男の顔を割り出す。

パリの空港で若い女に声をかけているピーターを見つけ、吐かせようとするが回りの者に邪魔される。逃げるピーターを追うが、彼は高架道路から飛び降りた後、車に撥ねられて死んだ。
パリに住むかつての仕事仲間だったジャン=クロードに協力を求めるが、今は管理職になっていて動けないと断られる。

 

相手を売春組織と当りを付け、盛り場で女に声をかけて見張りの男を引っ張り出し、盗聴器を仕込む。最近入った女が建設現場に居る事を知る。
単身建設現場に乗り込み、そこの作業員に対し売春を行っている部屋を片っ端から探す。そこでキムの着ていたシャツを持っていた女を見つける。麻薬浸けにされていた。その女を救い出し、車で脱出。
パリで活動していた時の定宿で女の手当てをするブライアン。点滴で麻薬を中和させ、彼女から事情を聞く。寒いと言ったらキムが着るものをくれたという。覚えている事は?と聞いて「パラダイ通り、赤い扉」の情報を引き出す。

その現場に行くブライアン。見張りの男にジャン=クロードの名刺を見せ、ボスに会わせろと言う。それは通用して中に通される。

男数人の居る部屋。ブライアンは、ジャン=クロードがこの組織から上納金を巻き上げていると推理し、話を合わせて行く。案の定、彼らはジャン=クロードに金を払って身の安全を確保していた。上納金を受け取り、一段落してボスは誰だと聞くが皆マルコは俺だと言ってごまかす。メモを見せて「英語で何と言うか」と皆に聞く。「グッドラック」の言葉に聞き覚えがあった男のみを残し、後は皆殺しにしてしまう。

 

暗い部屋。縛り上げたマルコに娘の行き先を聞くブライアン。両方のひざに鉄棒を打ち込み、そこへ電流を流した。幾度かの責めの後、マルコは「パトリス・サンクレア」の名前を吐く。処女は通常とは違うルートで売られるという。電流を入れたままそこを立ち去るブライアン。

 

ジャン=クロードの家。彼が帰宅するとブライアンが来ていた。子供たちを寝かせ、夕食の膳に二人と彼の妻が座った。
全部話せと言うブライアンに対し「その話はするな」と言うジャン=クロード。何の話かと訝る妻。ブライアンは銃を出し、妻の腕を撃った。その勢いに押されて、PCからパトリス・サンクレアの情報を与えるジャン=クロード。

 

警察関係者を装ってパトリスの屋敷に入り込むブライアン。写真で見たパトリスが扉に入るのを見て後を追う。そこはエレベータであり、見張りを倒しながらパトリスの降りた階に向かう。
パトリスが入った部屋へシャンパンを持ったボーイを装い入って行く。そこでは女をステージに上げてセリを行っていた。その女は20万ユーロで落札された。最後の一人として引き出されたのがキムだった。息を飲むブライアン。
パトリスを脅迫してキムを強制的に落札させるブライアン。だが部屋を出る時、一味の者に殴られ、気を失う。

目が覚めた時、ブライアンは両手を繋がれてその腕を天井に走るダクトに通されていた。パトリスは手下に音を立てず殺すよう指示して去って行った。
絶体絶命の中で、ダクトを思い切り引くと金具が外れ、男の上にダクトが落ちた。それでダクトから腕を外し、そこに居た数人を撃退。パトリスも射殺。
外に出ると、まさにキムが男たちに連れられてクルーザーに乗せられるところだった。川を走るクルーザーを車で追いかけるブライアン。一方通行の道も逆走。何とか追いつき、橋から船に飛び移る。
次々と敵を倒しながら追い詰める。最後にキムを買った男にたどり着くとその男はキムの首に刃物を当てていた。男が「交渉を」と言った瞬間にブライアンの銃が男の眉間を打ち抜いていた。

 

事件が全て解決した後、ブライアンがある家へキムを連れて行った。出たのはブライアンが助けた歌手のシーラだった。

 

感想
96時間/レクイエムがもうすぐ公開なので、滑り込みで視聴(以前観ていたがほとんど忘れていた)。第2作のリベンジ編にまでは手が回らず。
「強いおとーさん」という事で、年頃の娘を持つ父親はさぞかし感情移入してしまうだろう。いかにも実直そうなオッサンが、ダンプカーの様にゴリゴリと突き進んで行く姿は一種爽快感がある。

 

一見、全く手掛かりがないだろうという状況から力づくで情報を集めて行く。まあ映画ならではのお約束だが、映画の流れに身を任せている限りでは「ああそうか」とナットク。
しかし、ジャン=クロードの奥さんの腕を容赦なく撃つところは、鬼気迫る迫力。

あまり細かい事を言わずにアクションを楽しむべきだろう(それなりにシナリオはしっかりしている)。

母親のレノーア。X-MENのジーン役と言った方が通りがいいか。アクション場面はないが、ちょっと冷たい知的な奥さん(お母さん)を好演。