BBC地球伝説「地球進化の謎」 BS朝日12/16放送 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

地質学者 イアン・スチュアートのナビゲートによる番組。

 

番組紹介
http://www.bs-asahi.co.jp/bbc/na_79_03.html

 

③草の時代
植物が地上に上ってから、地球は木の惑星になった。木は太陽の光を一人占めした。そんな木の世界に草という挑戦者が現れた。だが木の下は陰となり、地表の光は1/6まで落ちる。
6500万年前の隕石で恐竜は絶滅、木や草は危機を乗り越えたが、その後木が世界を支配した(草はチャンスを待った)。
800万年前、乾燥期が訪れた。雷ですぐ火事が発生。草は燃える時ガスを発生し、高温で燃え広がるが、燃えるのは表面だけであり、地下で生き続けた本体はすぐに芽を出す。
木も火災で生き残るが、成長に期間が掛かる。こうして草は木に打ち勝って行った。
動物の歯を調べると、6000万年前までは木の葉を食べ、それ以降は草を食べる様になった。草は防衛のためシリカを吸って葉に硬い物質を構成し、その結果動物の半数が滅んだ。だがシリカの入った葉も砕くことが出来る動物が生き残り、繁殖して行った。排泄物としてシリカを糞ごと出す。それが海に大量のシリカを運び込む。それを材料としたプランクトン→珪藻。構造体がシリカで構成されている。

珪藻が急激に増えることで海の生き物の生命を支える。珪藻は宇宙からも見え、地球酸素の1/4を発生している。
草は約8000種もあり、陸の1/4を覆う。

 

セネガルのフォンゴリに、草原に住んでいるチンパンジーが居る。シロアリ取りに道具を使い、槍で狩りをする。また遠くの周囲を見るため、立ち上がる行動を取る。人類が草原に出た事で進化した傍証。
20万年前に人類が誕生し、10万年前、今の姿に近くなって世界中に広がった。
ギョベクリ・ペテ遺跡。世界最古の建造物。1.2万年前の遺跡であり、1994年に発見された。高度な文明が存在していた。
その遺跡から数十kmにあるカラジャダー山に自生するヒトツブコムギ(イネ科)。人類は栄養のあるものを求めていたが、それは触るだけで実が飛び散り、食用には向かなかった。その中で突然変異が起き、茎と実がキチンと付いているものが出来た。自然界では絶滅するが、それを人間が利用し、小麦の栽培が始まった。小麦からパンが出来、農業が確立された。
人間が小麦を利用したのだが、見方を変えれば小麦が人類を利用。人類は農業により大きな集団を作って行った。

生物が生きるための酸素を作り花、果物、草を供給。植物が人類を導いた。

 

感想
前回②の花との重複もあるが、木と草のせめぎあい、シリカの流れ等、非常に面白い視点で楽しめた。