ラウンド・ミッドナイト 1986年 (8/1TV放送) | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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監督 ベルトラン・タヴェルニエ

 

キャスト
デクスター・ゴードン     デイル・ターナー
サンドラ・リーブス・フィリップス      バターカップ
フランソワ・クリュゼ      フランシス
ガブリエル・アケル      ベランジェール
クリスチーヌ・パスカル   フランシスの妻シルヴィー      
ロネッテ・マッキー      ダーシー(デイルの元恋人)
マーティン・スコセッシ    ニューヨークの興行師
ハービー・ハンコック     エディ
ボビー・ハッチャーソン    エース
ジョン・ベリー       ベン(クラブのオーナー)
ビリー・ヒギンズ
ウェイン・ショーター
ロン・カーター
トニー・ウィリアムズ
フレディ・ハバード

 

感想
BSの映画を何となく録画した1本。ラウンド・ミッドナイトと言えば、JAZZのスタンダードナンバー、事前情報は全くなかったが、心に沁みる映画だった。
このフランシス、最後までダスティン・ホフマンだとばっかり思っていた(後からネットで調べて判明)。やっぱりフランスのダスティン・ホフマンと言われているらしい。

 

主役のデクスター・ゴードン。曲は何度か聴いた事はあるが、顔は知らなかった。ハービー・ハンコックの顔は知っていたので、まあこの人もプロのミュージシャンなんだろうな、とは思っていたが。
だがこの存在感はすごい。中途半端な演技ではなく、まさに地のまま。映画の冒頭で彼に対して「そんな話し方はやめろ」と言うシーンがある。多分シロウト演技の言い訳に挿まれたものだと思うが、全くそんな必要はなかった。
デイルがベランジェールと公園で軽くステップを踏みながら笑い合うところが・・・泣けた。

 

フランシスの献身と、それに応えるデイル。だが再起出来たと思って戻ったニューヨークで結局命を落とす。この哀れさが「ラウンド・ミッドナイト」。

だからこの題名の曲、ただオープニング曲だけでなく、エンディングに使うとかして欲しかった。

 

やっぱ、この曲のために作った映画でしょ
https://www.youtube.com/watch?v=w4nVDKeVxok

 

デクスター・ゴードンの名演もうひとつ(Blue Bssa)
http://www.youtube.com/watch?v=6sr7BXinJMw

 

 

あらすじ
サックス奏者のデイル。ニューヨークで仕事をしていたが、仕事を求めてパリに行く。マネージャーのバターカップ。「BLUE NOTE」で演奏をするが、すぐに止められている酒を飲んでしまい、トラブル続き。そんな時にBLUE NOTEの外でドア越しに演奏を聞いているフランシス。店に入る金もなかった。しがないデザイナーをしており、娘のベランジェールとの二人暮らし。
 

店を出て来たデイルと、何とか話すきっかけを作る。その後しだいに親しくなる二人。だがデイルは酒が止められず、常に問題を起こす。デイルに入れ込むフランシスはアパートを引っ越してデイルと暮らす決心をし、元妻のシルヴィーに借金をする。最初は断るが、その後30万フランの小切手を娘に託すシルヴィー。
 

フランシスの献身により酒も辞め、演奏も復活したデイル。ベランジェールとの暖かい交流。フランシスのアパートにはミュージシャン仲間も集まって、素晴らしい雰囲気を生み出していた。
 

ある日、ニューヨークに戻りたいと言い出すデイル。心配するが、それを許すフランシス。そしてニューヨーク。興行師が仕切ってニューヨークでの活動準備は万全に整った。
ニューヨークでの演奏には自分の娘を呼び、その娘に捧げる曲も披露。
だが、娘との会話はよそよそしく、デイルは溝を感じていた。

またデイルが昔つきあっていた悪い仲間の動きを感じるフランシス。
 

フランシスがパリに戻る時が来て、彼ははデイルに「チケットは2枚用意してある」と言った。それでパリに戻ろうと考えるデイル。だがデイルは空港には来なかった。
帰国後しばらくしてフランシスの元にデイルの死を知らせる電報が。