カリウム・ナトリウムポンプ② | ベジフルビューティーアドバイザー          生井理恵のやさい美人塾

カリウム・ナトリウムポンプ②


さて身体の中におけるナトリウムの必要性と特徴、塩分過多になりつつある私達の食生活の現状を


前回、ご説明させて頂きましたが、今回はカリウムの特性をよくよく踏まえた上で


ナトリウムとの関係性、「カリウム・ナトリウムポンプ」と言われる所以について綴っていこうと思います。


野菜・果物に多く含まれているカリウムですが、ビタミンやカルシウムなどのように誰もが知っている


ポピュラーな栄養素ではないので、この栄養素は何?と思われる方も多いと思います。


カリウムの主な働きは浸透圧の維持、体液のpH、筋肉特に心筋の収縮、エネルギーの代謝。


今、何故このカリウムに注目が集まっているかというと、日常つい多く摂ってしまいがちな塩分を


体外に排出してくれる働きが、このカリウムにあるからです。


特定の物質を能動的に吸収したり排出したりすることができる私達の細胞。


細胞の内外にはカリウムとナトリウムが一定のバランスを保持しながら、混在しています。



カリウムは細胞内、ナトリウムは細胞外の濃度が高いことを利用したバランス調整機能、


それをナトリウムポンプ(カリウムナトリウムポンプ)などと呼びます。


ナトリウム、カリウムどちらかが過剰になれば、低い濃度の溶液から高い濃度の溶液へと


濃度差を埋めようと移動する浸透圧という力が働き、バランスを保とうとします。


ナトリウム過多、そして野菜・果物が不足しがちなことから来る慢性的なカリウム不足は


ナトリウムポンプの働きを弱化、将来の高血圧や生活習慣病の予備軍をつくることに。


塩分過多の日常は既に白日のもとにさらされている訳ですから、


野菜・果物に多く含まれているカリウムを摂って、身体の調整をはかりましょう。


カリウムは多く摂りすぎたとしても、過剰分は正常な人ならば尿と一緒に排出されてしまうので安心。


こういった細胞レベルのケアも必要なのではないでしょうか。






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