蓼科山へ | 救急医の戯言

救急医の戯言

元呼吸器内科医であった救命医が、患者として2回手術を受けたこと、最近の医療について思うことを思いつくまま書いてみました。

 お休みを利用して、蓼科山に行った。

ここは、八ヶ岳(正式には八ヶ岳には入っていない)北端のおワンを被せたような山で、7合目から登ると標高差約600mで頂上に着く。

最近は、クマの出没が多いので、低山を登るのは怖い。で、今年は広葉樹がほぼ無くなる2000m前後を出発点とする山だけにすることにした。

で、足慣らしに選んだのが蓼科山。

山の案内サイトには、初心者でも楽に登れるお手軽な山、と紹介されているが、ガレが多いし、頂上付近は巨岩をよじ登って登るので、決して初心者コースとは言えないと思っているのだが、、、。昨年は、クタクタに疲れたように覚えている。

が、他の八ヶ岳の山々に比べると標高差もないし、足慣らしにはちょうどいいのだ。

 

 ガレだらけの山道を暫く登り蓼科山山荘を過ぎると、植生が突然変わり、高山植物の数々が迎えてくれる。

 今日のお目当てはシャクナゲなのだ。麓ではもう見頃を過ぎてしまっており、2000m超では6月末から7月が見頃だとか。

ハクサンシャクナゲ

 まだ開花は遅れていたが、少しお目にかかることができた。

 今は、梅雨の真っ只中で、明日は雨の予報。今日はなんとか持ちそうとのことであったが巨岩を登りきり頂上についたら、強風と霧で体感温度は5℃以下。岩陰でおにぎりとゆで卵を頂き、早々に下山の途についた。

 とはいえ、こちとら高齢者。巨岩を踏み外さないようにゆっくりゆっくりの下山である。

途中、里ではお目にかからない、可愛らしい植物達に出会う。普段会うことのない動植物に出会えるのが山の醍醐味(クマは除いて)。

コヨウラクツツジ

ツガザクラ

きのこの山

 

 後ろの方から、賑やかな話し声が聞こえてきた。元気な若い登山者5人の集団だ。ヘルメットをつけているし、無線も持っている。本格的だなあ、と思いながら、道を譲った。

 彼ら、恐縮しながら「どうもありがとうございます、道を譲ってもらったお礼と言っちゃあなんですが」と言いつつシールをくれた。

 なんと、警察の山岳救助隊のトレーニングだったようだ。

 これから夏冬問わず毎日のように山岳遭難が起こるだろうが、それに備えてのトレーニングなのだろう。お仕事ご苦労さまです。