どうやら最近忙しいみたいです。
休む間も無く鑿を製作中。
つくと一番最初の作業中。
地金を成型、そして鋼を鍛接してます。
こっちの火床で熱して叩いての繰り返し。
目まぐるしい作業の連続。
これ何に使うん?
なんて聞くと。
鑿のここを叩くんや~~!!
って教えてくれます。
御歳79歳!
青春真っ盛りです。
休む間もなく次から次へと製作。
それでも間に合わんくらい忙しいらしいです。
正繁ブームが来とります。
どないでっか??この迫力!!
鋼の鍛接の瞬間!!
火花が飛ぶとぶ!
こっちにも飛んでくる!
それでも、涼しい顔して作ってはります。
さすが、大ベテラン。
几帳面に鍛接剤を置いて。
バンバンいくいく!
火の粉が舞う!
そんなことやりながらも、僕と世間話しながらやったりするからおもしろいです。
最近の大工は変わった鑿を欲しがる~。
とかね。
この日作ってはったのも寸六とかデカめ。
そんなサイズの鑿も簡単につくりはります。
長年の経験ってやつですね。
ガンガンたたいて、鋼くっつけて、鉄しめて切れる刃物を作ってます。
こんなに叩くの、わしぐらいやで~。
そういいながら、叩きまくりです。
鍛接の時すっごい火の粉飛ぶもんやから。
足にやけどしました。
やはりサンダルはまずかったか・・・。
なんていってる間に鍛接はどんどん終了していきます。
こげな感じにおさまります。
あがったのがこれ。
こっから、作業が山ほどあります。
あの形にするんが死ぬほど大変なんが、見てても分かります。
どんどん作業は進む~。
いかんせん、注文がいっぱい入ってるから~。
鑿を待ってる~人がいる~~~。
最近はいろんな鑿が注文されます。
こんなコミセン。
宮脇さんはこだわりの鑿鍛冶なんで、あんま特殊なんは断ってましたが、どうしてもという要望があってやってるようです。
しかし、作るとなったらええもん作る!とやる気まんまん。
最近断りまくってたアレに遂に手を出したそうです。
コテ鑿です。
この木型はあそこの角度を決める道具のようです。
今年の8月2日で80歳。
80歳記念の鑿の注文も来てるみたいです。
誕生日も休んでおれんのや・・・。
苦笑する宮脇さん。
ええ仕事をしてる分、大工もやすませてくれません。
ええ鑿を作るだけ、そういう宮脇さんを世間がほっとくわけがありません。
帰りに、槍鉋つくってよ。
そういうと。
鑿が悪くなったらあかんからやらん!!
そういう断り方。
職人ですわ。
男と言うものは生き方で決まるといいますが。
鑿鍛冶という生き方をかたくなに守ってはります。
いつの間にか僕もすっかり正繁ファン。
宮脇さんのおかげで鑿という道具も選択肢に入るようになったので。
仕事の幅も広がりました。
正繫の鑿の輝きに気付く人はこれからも増えていくでしょう。
そうすれば、この人気はブームなんて軽いものではなく、もっと重みのあるものに変わっていくはず。
まぁ、もうすでにブームという表現もそぐわない声もありますが。
結局、道具は買ってからが勝負。
切れるか、研げるか、綺麗か。
その評価はネットを見てても高いことが分かります。
宮脇さんの鑿への情熱も増していくばかり。
まだまだ正繫の鑿に注目です。