山スキークリニック(練習法)Ⅷ
『湿雪スキー』
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今シーズンは暖冬・少雪と思いきや、
3月になって帳尻を合わすかのように雪が降り始め、
その結果高山はパウダー、中腹はモナカ雪、低山は湿雪。
特に日本海側の低山はひどいですね、ほぼ湿雪。
でも泣き逃げしてられませんよ。
ひどいモナカ雪は対処不能になりますが、
湿雪(重雪)は何とかなります。
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湿雪滑りのコツは『かかと加重』です。
(そんな単語あったっけ??)
イメージとして何かにつかまりながら少し膝を曲げて両足で立ちます。
1)べた足のまま体を少し後ろに倒してお尻を下げると、これは後傾になります。
つまり足裏の角度に対して上半身が後ろになっています。
2)今度はつま先を上げて踵立ちして体を後ろに倒してみましょう。
この状態が『かかと加重』です。
一見後傾に見えますが、
足裏の角度に対して上半身が垂直になっているのが分かります。
スキー靴のベロもしっかりすねに着くことになります。
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「雪面に対して体軸が垂直に」と言われますが、
正確には「スキー板に対して垂直」ですね。
かかと加重でテールの雪を潰してやればいいんです。
雪面には垂直ではないですが、スキー板には垂直になっていますよね。
それで、湿雪スキーのやり方です。
①曲がる直前にかかと加重を行いスキートップを浮かせます。
②その勢いを借りて板を回し、反対方向の横向きにさせます。
(補足)・かかと加重のままで行くと耐え切れず尻もちをついてしまいますので、
浮いたと思ったらすぐに板を回します。
・横向きにさせて着地することにより、雪面に対して体軸が垂直に戻り安定します。
・下方に向いていたベクトルを横方向に変えてやり、
そのスピードも維持していきます。
すみません、長くなってしまいました💦
スライド行きます。
かかと加重でテールに圧を掛け
トップが浮いたらすぐに板を回し
横向きに着地
再度、かかと加重でトップを浮かせ
板を回して
着地
(ここは回し易かったので完全に横向きではないです)
テールが完全に雪に埋まっているのが分かります
着地
(ここはきつかったので深めのかかと加重のあと、完全に横向きの着地。
谷側の肩をさげて谷足を延ばし加重で耐えています。)
傾斜がないため強引に行きます。
尻もちを付きそうなほどですが・・・、
しっかり着地出来ました。
自分はただの山スキーおじさんですので格好は気にしませんが、
後傾が悪いと言われれるのは見た目だけでなく、
板を回しにくくなることに加え、モモがパンパンになり長続きできません。
この滑り方は意外と長続きできます。
翌日も普通にBCできました(笑)。
それでは、湿雪に果敢に挑んでみましょうか?
それとも春のザラメ雪になるまで待ちますか?
おわり