待っている人がいる、帰るとこがある、居場所がある。
誰にでも、そんな大切な場所が必要。
ある女の子は、ずっと居場所を探していた。
右も左も分からず、自分を受け入れ心地よくしてくれる場所を探していた。
たとえその場所が、人身売買を目的とした悪い組織であったとしても、彼女はそこに身を置くしかなかった。
そこから次第に人間不信になっていき、誰も信じられなくなっていった。
そしてある男と出会い、彼女はその男の魅力に純粋さに惹かれていき、交際するようになった。
彼女は男に不信感を抱いているが故に、何度も自分を大切に想っているか彼を試し、浮気や裏切りを重ね傷つけてきた。
それでも彼は、諦めなかった。
彼女の居場所を作ることを、帰る場所を作ることを。
最終的に帰る場所は自分のところでなくてもいい、彼女がほんとうに幸せならどこだっていい。
彼にとってメリットは?…ただ憧れの人に今より少しでも近づきたい、それだけのこと。
彼女は成長を重ねていくうちに、生きがいを居場所を見つけた。
嫌い合ってた家族とも仲良くなり、少しずつ人を自分を信じられるようになった。
愛しい人の場所に、大切な人の場所に、誰もが帰っていく。
一人のあるお姉さんは今、帰る場所を求め彷徨っている。
大切な人の、家族のぬくもりを、温かい安らぎを求めて。
あるお姉さんへ
どうか、早く戻ってきてください。
愛する人のとこへ、大好きな家族のとこへ、お姉さんの一番大切な場所へ、戻ってきてください。