店頭にズラリと並ぶトマト。
桃太郎・アイコ・アメーラ・プチぷよ・マイクロ…
何だかラブリー。
色も形も可愛いし、思わず手に取ってみたくなる。
今が旬のトウモロコシも、ゴールドラッシュとかピュアホワイトとか、いかにも粒がキラキラしてそうで惹かれる。

親戚から届いた桃。
左:山梨県産
頬ずりしたくなるようなピンク。
ベビーを彷彿とさせる柔らかな産毛。
かすかな酸味が、より甘さを引き立てる。
右:岡山県産
色白美人の肌のような風合い。
つるりとキレイで高級感溢れる。
ジューシーで、とにかくひたすら甘い。
そして、その名は
山梨県産→大糖領
岡山県産→ロイヤル
桃だけでなくブドウでも人気を争う両県。
ちょっと前までは、関東以北で岡山県産のフルーツを見かけることは稀だった。
果物王国と言われる県がたくさんあるだけに、輸送コストを考えればそれも当然。
じゃあなんで、お金をかけてまで遠方へ運ぶことにしたのか。
もちろん、ニーズがある=売れるから。
慣れ親しんだ味だし、苦労して育ててる親戚もいるし、山梨県産を応援したい気持ちは強い。
だけど、どうだろう。
圧倒的なセンスの違い。
初めて買って食べてみるとなったら、一体どっちを選ぶだろう。
もしも同じような糖度で、同じような金額だったら?
あたしならロイヤルを手に取る。
だって響きがゴージャスで美味しそうだもん。
どんなに贔屓目に見ても…
大糖領、イケてない。
人間相手なら名前なんかどうでもいい。
そんなものは所詮、固有名詞に過ぎない。
地味だろうが珍しかろうが、その人の個性とは一切関係ない。
だけどこれがひとたび売り物となると、そういうわけにもいかなくなる。
名前=商品の顔となり、その出来次第で売り上げが左右される。
現に、岡山県産フルーツの進出劇が物語っている。
なんせ、片やダジャレ、片やピカピカネームだもの…
やっぱりネーミングって大事。