ドラマやマンガにありがちなモテ男との恋。
そもそもイケメンと関わったことがないから免疫がない上に、キレイな顔面は3日で飽きるものと決めつけている。
必要以上に卑屈になって、どんなに頑張っても両思いになるところが想像できない。
やたらアメリカ感を出してくる映画や小説。
ニューヨークを舞台に繰り広げられる大人の恋愛物語だの、野球やバスケをテーマにした青春物語だの。
全く興味のない文化圏を相手にすると、どうしたって気持ちが乗らない。
その点アドベンチャーというジャンルは、妄想家を高揚させるのにはもってこい。
冒険への入り口、忍び寄る魔の手、絶体絶命のピンチ、仲間との衝突と絆、ちょっとしたロマンス、爽快なラスト…
魅力を語ればいくらでも出てくる。
ロビンソン・クルーソーや十五少年漂流記、宝島…
どれもこれも夢中になった。
そこへファンタジー要素が加わったら、妄想ワールドは無限大。
個性豊かなキャラクター、幻想的な景色、未知の食べ物や言葉…
頭の中には、めくるめく世界が広がる。
ハリーポッター・ナルニア国物語・ライラの冒険…
どれもこれも興奮した。
そして、指輪物語。

珍しくこの作品は映画先行。
他の作品のように原作から入りたかったのだけど、本のボリュームを確認して即断念。
全部読んでたら、DVDを観るまでにどれだけかかってしまうか。
演者に好きな人が多い、映像がキレイ、何よりストーリーが面白い。
いくつも自分に言い訳をし、セオリーを破ってしまった。
なぜか妙に気に入り、シリーズを一気観。
そしてブームがすっかり去ってしまった今、ゆっくりじっくりマイペースに、小説ならではの世界観を楽しむ。
悲しいけれど、冒険ファンタジーはオトコ達のもの。
たまにオンナが出てきても、どうしたってロマンス要員。
今よりずっと前の時代に書かれた話ばかりだから、男女の描かれ方がそうなってしまうのは仕方ない。
悔しいけれど、オトコ達が中心になる方が盛り上がるし引き締まる。
だって、ヒロインが生理痛で動けませんなんてサマにならないもの。
そもそも空想世界だから、そんな些末な事実にこだわる必要はないんだけど…
広大な冒険ファンタジーを相手に、あたしの妄想力のなんて小さいことか。
やっぱりプロはすごい。