味覚の5大要素。
甘味・酸味・塩味の強いモノは、歳を重ねるにつれてツラくなってくる。
苦味への感覚は老化と共に鈍くなる。
そして、旨味に対する想いが日に日に強くなる。
今、生きていく上での楽しみが食のみ。
新しい情報を得た時のワクワク、料理の出来上がりを待つ高揚感、とびきりの一品をクチにすふ喜び…
食にふれている時間が何より幸せ。
舌が肥えてくると、求めるレベルも高くなる。
外食においての失敗は許されない。
信頼できる有識人や友人の口コミ、実際の外観から得た勘、メニューや写真にみるインスピレーション…
よくよく調べて、条件の中で最高クラスの店を探す。
結果がついてきた時の安心感や達成感はたまらない。
どんどん好みも変わってくる。
ボリューミー・リーズナブル・しっかり味こそが全てだと思っていた10代。
高級食材・人気店・有名シェフが大人ならではの贅沢と勘違いした20代。
安心安全・優しい・丁寧こそカラダが欲しているモノだと気付いた30代。
面倒くさがらない、手間を惜しまない、素材の持ち味を活かす。
コレが甘味・酸味・塩味・苦味には出せない旨味になる。

子供の頃には有り難みが全然分かってなかった家庭の味。
シンプルだけど奥が深い。
作り手の愛情たっぷり。
好きなモノを少しずつ。
ゆっくりじっくり味わう。
会話や店の雰囲気もごちそうのひとつ。
旨味だらけの素敵な店が近所に欲しい!
学生向けのチェーン店ばっかり。
つまんない街。
金を落とす気になれない。
あたしは今日も、自ら旨味を生み出す。