
15、星間商事株式会社 社史編纂室
三浦しをん
テーマが社史で、舞台が編纂室。
設定が新鮮。
まずこの段階で、面白そうだもん。
会社のお荷物的部署、問題児の左遷先、やる気を失った社員。
何かやらかす気配、マンマン。
そして期待を裏切らない、わちゃわちゃ感。
サラリーマン時代に良い思い出なんてほとんどないけど、仕事の達成感は何事にも代えがたかったりはするんだよなぁ。
もう戻りたくはないけど、こんな環境なら期間限定で働いてあげてもいいよ。

16、その日まで
吉永南央
紅雲町 珈琲屋 こよみ シリーズの第2弾。
バツイチのおばあちゃんが営む、厳選されたコーヒーと和雑貨の店。
お年寄り特有の無防備さが、自然と事件を引き寄せる。
警戒心を抱かせない絶妙な距離感と、若者にはない経験値。
人情味溢れる事件そのものも魅力的なのだけど、ところどころに挟まれる献立やお茶うけなんかも素敵。
まさに、ジャパニーズ・ミスマープル。