あることがきっかけになって、物事が急によくわかるようになること
人生には、パッと視界がクリアになるような瞬間があるものです。
魚沼で新米を食べた時、
羅臼でウニを食べた時、
ホーチミンでフォーを食べた時、
パリでバゲットを食べた時、
フランクフルトでソーセージを食べた時、
確かにあの時、あたしの中で何かが弾けました。
一瞬で、開眼したような気持ちになったのです。
どれも慣れ親しんで、美味しいと思って食べていた物。
それを、オレの実力はこんなもんじゃねぇ!とばかりに、土地が、大地が、どどーんと迫ってたのです。
本当に驚きました。
"ホンモノ"には、物凄いチカラがある。
それで結局、何がわかったんだ?と聞かれると、答えに窮するのですが…
しかも、例えが食べ物のみというのが、何とも恥ずかしいところではありますが…
とにもかくにも、あたしから曇りを取り除いてくれたのは、他ならぬホンモノの味だったのです。
そしてこの冬、またあたしは新たに鱗を落とすことになりました!
誰かに話せば、何を今さら…というようなコト。
それが、何を隠そう、柚子。
もちろん、初めて使ったわけではありません。
好んで、瓶入りの100%果汁を買っていたこともあるくらいです。
法事で上京してきた親戚にもらったと、実家から果実のお裾分け。

袋を開けてびっくり、包丁を入れてびっくり。
採れたてっていうのは、こんなにも違うものなのか。
瑞々しく溢れるジュース、部屋中に広がるフレッシュな薫り。
キッチンもダイニングも、鱗でいっぱいです。
感動です。
年越し前にまたひとつ、ことわざ(?)を体現して、ワンランク上の大人になった気分です。
ニコニコ、つきのわさんに報告。
それって、目から鱗って言うの?と言われました。
人がいい気分に浸っているのを害するのは、やめてほしいものです。