No.6 中村うさぎ マツコ・デラックス | 熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

モンチッチのようなヨメが、ツキノワグマのようなダンさまとのゆる~りとした日常を綴ります。
果たして熊と猿は仲がいいのか悪いのか…。
今日も中年夫婦はとことんマイペースに暮らします。



知らない世界のことを知るとワクワクします。
聞いたこともない国の生活とか、初めて見る動物の生態とか。

よく知ってる世界のことを改めて知るとウキウキします。
近所の店がテレビに出たとか、好きな俳優の新たな一面を発見したとか。


少し知ってる世界のことをより良く知るとドキドキします。

10年近く前、付き合っていた彼が新宿二丁目で働いてました。
新宿三丁目で働いてる友達もいたりして、週の大半を新宿界隈で過ごしていました。

しょっちゅう同じところを行き来するから、自然と顔見知りができてくる。
面倒見が良いというのか、やたら絡みたがるというのか…
うるさくて、しつこくて、優しい二丁目の住人達に可愛がってもらいました。

そこでよく言われていたのが、あんたは全然女っぽさが足りない!というセリフ。

はぁ!?って思ってましたが…
今回この本を読んで、その通り!とはっきりわかりました。


うさぎとマツコの往復書簡
中村うさぎ マツコ・デラックス


魂でつながっているという二人が、手紙を通して思いの丈をぶつけ合うというスタイル。


女性の社会的地位だったり、フェミニズムだったり…
人生で全く考えてもみなかったことがやり取りされていて、自分の周りで起こってることのはずなのに、未知の世界の話を聞いてるみたい。

己を曝け出して、気持ちでぶつかって、怒って、泣いて、なんて。
とても出来ない…

オンナであることが当たり前すぎて、思いを巡らすことなんてなかったもの。

最近のアダ名なんてちっちゃいおっさん、だし。

そりゃ、オネエ様方にツッコまれるわけです。


とりあえず、言いたいことは言わせてもらいます!な姿勢は変わらず。
変態・オカマというエッセンスを入れて、自虐的笑いを盛り込むのがウマイ・ニクイ。


青春時代を二丁目で過ごした人には、きっとノスタルジックな気分を味わわせてくれるでしょう。

そんな人ほとんどいないか。