【キクリヒメ/黄泉で仲裁した和合の女神】 | 八百万の神の浮世絵師 持田大輔

八百万の神の浮世絵師 持田大輔

日本最古の歴史書『古事記』を題材に絵を描き活動しています。
八百万の神々が織りなす天地創造、天岩戸伝説など神様の喜怒哀楽が記された神話を少しでも多くの方に知って頂きたいと思います。

【キクリヒメ/黄泉で仲裁した和合の女神】

 


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キクリヒメは『日本書紀』の一書(第十)に一度だけ出てくる謎めいた神様です。


イザナキとイザナミが黄泉の国で仲違いし、黄泉比良坂(よもつひらさか)で別れを告げた時に

 

意見を述べた(仲裁に入った)という女神がキクリヒメ。

結果的に夫婦神は別れる事となりましたが、キクリヒメが間に入って和合させたとも考えられています。


キクリヒメの別名はククリヒメ。ククリとは括るという意味ですので、

 

糸を括っているようなイメージで描いて「縁結びの神」を表現してみました。


和合の神や縁結びの神とされ、シラヤマヒメと習合し白山比咩神社 (石川県白山市)を筆頭に

 

全国の白山神社でお祀りされています。

また、水神または山の水源を平地に届けて水田を潤し、稲穂を実らせる農耕神という側面もあるようです。

 

この事から、水源から流れ出る清流を象徴化した龍神との関係も深く、


白山を水源とする九頭竜川、手取川、長良川流域を中心に山岳信仰を母体とし崇められていました。

 

その信仰が加賀国を中心に隆盛を誇った白山信仰へと繋がっていきます。

「和合の神」「ご縁結びの神」として知られるキクリヒメ。世の中には良い縁も悪い縁もありますが、

 

人との縁はすべて単なる偶然ではなく、深い縁、意味のある縁によって起こるもの。


しかし、「出会い」は必ず「別れ」をもたらすのが世の常ともいえます。


それは、別れの悲しみや、決別の辛さ、愛のはかなさ、人生の無常さを感じさせます。


しかし、出会う喜びがあったからこそイザナギとイザナミは国を生み、神々を生み出すことが出来ました。


始めがあれば終わりがあり、楽があれば苦があるのと同じように訪れるもの、

 

別れが来るまでの時間を大切に日々過ごすことが肝要ですね。


「袖振り合うも多生の縁」と昔から言われますが、その事をまさにキクリヒメは現しているのではないでしょうか。


アマテラスやスサノオ、ツクヨミといった三貴子(さんきし)と呼ばれる神々を筆頭に、多くの神が

 

イザナギの禊により化生しますが、これもキクリヒメの仲裁が無ければ、成し遂げられなかったかもしれません。

【神格】
農耕神、白山の神、水神

【ご利益】
五穀豊穣、縁結び、安産・育児、命名、生業繁栄、家内安全、厄除け、開運招福、交通安全、入試合格

【別称】
白山比咩神(シロヤマヒメノカミ)、白山媛命

【系譜】
不明

【祀られている神社】
白山咩神社 (石川県石川郡鶴来町)
白山神社 (新潟市一番堀通町)
白山長滝神社 (岐阜県郡山郡白鳥町)
白山神社 (高知県土佐清水市足摺岬)
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