米中の戦争は起こるのか? | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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トランプ大統領は対中強硬路線どころか、一つの中国という「今までアメリカが踏み込んでこなかった領域」についても踏み込んでいます。
これに対して中国は態度を硬化させ、抵抗を試みることは明らかでしょう。
中野剛志氏の著書、富国と強兵に出てくるトゥキディデスの罠という状況が「日本を挟んで出現しようとしている」のかもしれません。
 
トゥキディデスの罠とはどういうものか?
こちらでも解説されていますが、現在の覇権国家と台頭する新覇権国家がある場合、新しい覇権国家は国際ルールを自分の良いように変更しようとし、それに対して現在の覇権国家が「今なら叩き潰せる」と戦争を仕掛ける、そういった正にパワーポリティクスな状況のことです。
まだ購入していないのですが「米中もし戦わば」というトランプ政権の外交顧問、ピーターナヴァロの著書だということなんですが、Amazonで見たところによると「このような状態で戦争になる可能性が7割」という「専門家としては異例の、殆ど確実に起こるんじゃねえの?」という確率を示していることです。
 
その確率については私は検討したことがないのでわかりませんが、確かに中国は脱アメリカとユーラシア大陸における覇権を(ロシアとともに)目指しているのは確実でしょう。
そして中国の基本戦略は尖閣諸島、南沙諸島の覇権を確立しての石油だと言えるでしょう。
(どうも詳しくないのですが、海底油田が見つかっているようですね)
実は歴史上からも中国のこの方針は「合理的」と判断できます。
日本は第2次世界大戦において陸軍が北進、海軍が南進をして戦力の分断を招きましたが、南進の主な目的は資源の確保にあったことは間違いありません。
今回の中国は北ではロシアと手を結び、南進のみに専念するということですら合理性があります。また戦力の分断も招かないでしょう。
 
さらに気がかりなのはAIIB(アジアインフラ投資銀行)でして、これは中国の一帯一路戦略と大きく結びついているわけですが、ユーラシア大陸に対しては融和的な政策を取り、また中国の元をハードカレンシー(国際通貨)にするための布石と言えるでしょう。
もっとも「為替介入をしている国が、国際的な信用を得られるわけがない」などの反論はあるでしょうが、ドルが基軸通貨であるのはアメリカの軍事力に裏打ちされた政治力があったからだといえます。
であれば必要なのは国際的な信用ではなく、中国の軍事力であると言えるでしょう。
つまり現段階はかなり「危機的な状況」と言えまして、日本にとっては中々ヤバイ。
 
さて、この文脈でもし米中戦争が起こるとすると、これは代理戦争になるのか?それとも米中が本格的に戦争するのか?が重要です。
代理戦争であった場合、その舞台は基本的には朝鮮半島で北朝鮮と韓国という形で起こるはずですし、歴史上もそうでした。
しかし例えば韓国がアメリカからのTHAADの配備を拒み、反米の大統領が誕生し「本格的に中国陣営についたら」と考えると、その舞台は日本になるかもしれない。
一つ指摘しておくと、もし韓国が中国側に本格的につくと、尖閣諸島への危機というのは現実的なものとして浮上するということです。
また米中が武力衝突するとしても、基本的に上記の構図に南沙諸島が加わるだけという話ではないでしょうか?
・・・まぁもっとも南沙諸島が先に武力衝突の舞台になる可能性のほうが高いのですが、その場合でも管理された戦争から逸脱し、戦線が拡大するという恐れは十二分にあります。
 
ところで一つ不思議なのですが、日本ではアメリカと中国が戦争になれば、アメリカが「確実に勝つ」と思われているようです。確かに軍事費の総額、もしくは兵器の質を見ればアメリカが勝つように思えるのですが、アメリカから南沙諸島、もしくは尖閣諸島への兵站の長さを軽視してやしませんかね?
軍事においての兵站とは「軍の生命線」であり、アメリカははるばる本国、もしくはグアムから兵站を構築するのに対して、中国は近海で戦えばよいわけです。
そしてアメリカの工業力、製造業というのは衰退していて、中国はかつて世界の工場と言われたほどですから、兵站を構築するための物資に振り分けられるステータスは、中国のほうが大きい可能性があります。
あれ・・・?書いてて不安になってきた(汗)
 
もっとも日本がアメリカ側に自動的につくので、製造業のポテンシャルはアメリカ+日本となるのでしょうが。日本本土が弾道ミサイル等々で攻撃されない限りは。
とまぁ、自分の見解を予め書いておいた上で「米中もし戦わば」を読んでみたいなと。明日、買いに行ってきますです。
 

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