TPP賛成派、TPPは特に大丈夫だよ派に物申すPart1 | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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ヤン・ウェンリー命は2ちゃんねるのコテハンです。

反新自由主義・反グローバリズムコミュニティ【ブルーオーシャン】の管理人もやっています。

はい、コテヤンです。さんざんTPPのデメリットやら推進派のおかしな論理構成などを前回まで書いてきたのですが、今日からは個別の記事について反論していこうかなと。大人気ないかも知れないですが、TPP反対派の人達ってあまりそーいうやり方されないのですね。
(基本的にはデータやソースをもとに論理構成をしている人が多いので、必要性が感じられないというのも大きいのでしょうが…)

でもコテヤンはどーせ素人だし立派な人間でもない!と胸をはっていえる人間なので、卑怯だろうが大人気なかろうがTPP反対派を増やすきっかけになればそれで結構www各個撃破じゃぁww

(以下はBLOGOSから)


http://news.livedoor.com/article/detail/5985365/
グローバリゼーションを擁護する 池田信夫氏

主張としてはこんな感じです。
「リカードの比較優位論知ってるの?実証として保護政策をしてきた国より、自由貿易をしてきた国のほうが成長率が上がっている!」

まずいつ日本が保護政策をしてきたんでしょう?日本の平均関税率は4%くらいでかなり世界的にも低いのですが…

「保護主義をとったインド、エジプト、ガーナ、フィリピン、チリ、北朝鮮と、自由貿易をとったシンガポール、香港、韓国、台湾の成長率は2倍以上違う。」

とも書かれておりますが、保護主義を取っていないのに成長出来なかったのは何故か?とは考えないんですかね?デフレだからでしょと…
ま、保護主義の中にさりげに北朝鮮とか…それって比較にならんでしょうwwwwwと普通に思うんですが。

で、池田信夫氏は基本的に
「TPP批准してもはっきり言って眼に見えるようなデメリットは何も無いですよ~?自由貿易が加速するとメリットのほうが大きいですよ~?」
と主張されてるのですが、その「デメリットは何も無い」というのは「農業」に矮小化して主張されてるのですね。


同記事でこうも書いております。
「それでも反対派は「NAFTAでアメリカ資本がカナダやメキシコの経済を支配した」という。So What? アメリカ資本だろうとメキシコ資本だろうと、国民を豊かにするのがよい資本だ。その結論は明確である。NAFTAについての包括的な実証研究は、こう結論している」
「「メキシコの農業がアメリカ資本によって壊滅した」などというのは嘘だ、とEconomist誌も指摘している。メキシコの農産物の対米輸出は、NAFTAのあと3倍に増えた。」

TPP反対派は別に「経済をアメリカが支配した!」と言ってるのではなく「ISD条項によって国家の主権が脅かされる、実際に問題が起きてる!アメリカ基準が押し付けられる!」と主張してるかと思うのですが…

ついでに言うと、自由貿易が加速したカナダは確かに輸出を増やしました!が…NAFTAが結ばれたのが1994年。そこから毎年3%と安定した成長をリーマン・ショックまで続けたわけです!どうだ!すごいだろう!これが自由貿易における成長率の証明だ!毎年3%もだぞ!!!

馬鹿かとwwww


日本だって現状、デフレさえ抜ければ2~3%くらい成長するわ。ボケ。

とりあえずソース。by外務省
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/canada/keizai.html


じゃぁ次。メキシコ。そうですね。輸出量は確かに増えましたね。で、次のような現状が起こっているわけですが。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-01-06/2008010606_01_0.html
ソースは分析能力だけはピカイチの赤旗。(主義主張が入るとこの新聞はgdgdになるがww)

以下引用
「全国運動によれば、NAFTA発効の九四年以来、農業分野で二百万人の雇用を失い、農村から年平均三十万人が不法移民として米国に渡りました。米国からの農産物輸入は年百億ドル以上の規模になり、食料自給率は九割から六割に低下しました。」

メキシコの人口は約1億人です。

こうも書いてあります。
「 NAFTAによってメキシコの対米輸出は急増し、米国は輸出の約八割を占める最大の貿易相手国になりました。

 農産物については、トウモロコシなどを例外品目とし、それらを関税ゼロで輸入できる割り当て数量を年々増やす一方、割り当てを超える輸入への関税を漸減してきました。一日からは量に関係なく関税ゼロです。

 米政府は農業生産者に一ヘクタールあたりメキシコの三倍の農業補助金を支給しています。もともと生産性が高い上に補助金に支えられ、メキシコの農家は太刀打ちできません。米国産トウモロコシの二〇〇六年の輸入は千七十万トン、一九九八年の倍以上になりました。」


さて、トウモロコシはメキシコの主食らしいのですが、日本の米がこうならないなんて誰が言い切れるのでしょうね?
「メキシコ農家は努力が足りなかった」ですか?
「産業基盤が変わり改革が進んでいるのだ!」ですか?

ちなみにメキシコのGDPの伸びがスゴイのは2002年辺りからです。簡単な話、世界同時好況の時ですのであまりNAFTAは関係ない気がします。


総括:
その国の経済状況や、産業構造を見た上で、GDPの伸び率や輸出入のデータを見てみないと
「NAFTAがいったいどう言う影響を及ぼしたのか?果たしてNAFTAは成長率を上げる原動力になったのか?NAFTAで国民の雇用や経済にいい影響を与えたのか?」なんて言えないと思うのですね。

ところが輸出だけを見て
「カナダもメキシコも輸出量がNAFTAで凄く増えた!成長した!」
とか言ってるバカはとりあえず経済をそもそも語る価値があるのかな?と。


素人でもデータが簡単に引っ張ってこれる時代。
ちゃんとデータを示しながら書かないと、なんの説得力もありませんよと。
理論と現実が乖離する時(比較優位論等)、現実を分析して理論が本当に正しいのか?すら検証しないてーのは「理屈倒れのシュターデン」と言われてもしょうがないですよwちゃんちゃんと。

【理屈倒れのシュターデン】
帝国軍士官学校教官時代のシュターデンが、現実より理論を優先させる傾向にあった事から、当時学生だったミッターマイヤー達によって付けられたあだ名。ミッターマイヤーはアルテナ星域会戦でこれを実証する機会を得た。




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