今日は日曜日です。
日曜日に見るテレビに「週間ブックレビュー」があります。
この番組で紹介される本を時々買ったりします。
今日は女優の岸田今日子さん、映画監督の東陽一さん、詩人の辺見じゅんさんのお奨めの一冊でした。
その中でおもしろいと思ったのは、東さんお奨めの「イン・ヒズ・オウン・サイト ネット巌窟王の電脳日記ワールド 」 (小田嶋隆著)という本でした。インターネットでの日記をまとめた本ということで、まさにこのようなブログそのものです。
東さんは新しい日記文学の可能性ということを話しておられましたが、確かにこういうブログから新しい文学の可能性がみえてくるのかもしれません。でもそれも結局は淘汰に淘汰を重ねて、本当にいいものだけが残っていくことになるのでしょうが。
そういえば先週の「週刊ブックレビュー」でも、コラムニストの天野祐吉さんが「ブログ 世界を変える個人メディア」 (ダン・ギルモア著/平和博訳)という本を紹介していました。文学やマスコミなどはこれまで一部のプロが供給側にいた訳ですが、これからは普通の素人が情報や文学の送り手になりうるかもしれない、というのは本当に新しい時代になるんでしょうね。
週刊ブックレビューのHP
http://www.nhk.or.jp/book/review/index.html
さて、三島由紀夫の「豊穣の海」第3巻「暁の寺」をようやく読み終えました。いよいよ最終巻の「天人五衰」に入ります。
以前三島由紀夫に関する傑作評伝である猪瀬直樹の「ペルソナ-三島由紀夫伝」を読んだことがあります。内容はほとんんど忘れてしまいましたが、三島の父と祖父が高級官僚であり三島自身も東大法学部を卒業して大蔵省に入ったエリートであったこと、三島はおばあちゃん子であり、両親と一緒に暮らしながら、祖母の部屋でずっと暮らしていたことなどが印象に残っています。
これまで私は三島由紀夫とドストエフスキーについて書いてきましたが、何気なく文庫版の「仮面の告白」を開いたら、巻頭に「カラマーゾフの兄弟」の一文が載せられているのに気づきました。何気なく三島とドストエフスキーとを書いてきて、偶然その2人の接点をみつけてしまったわけです。もちろん三島は私が足元にも及ばないほどのとてつもない読書家であり、その膨大な読書量の中に「カラマーゾフの兄弟」が入っているのはむしろ当然で、かつ三島がこの小説から何らかの影響を受け「仮面の告白」を書いたというのも想像されることですが、私としてはこの偶然がとても楽しく思われます。
巻頭に載っているその一文は、「カラマーゾフ兄弟」第3編「好色な男たち」の3「熱烈な心の告白-詩によせて」の一部で、3男アリョーシャが、ドミートリーのかつての恋人であるカテリーナの家に行く途中、父の家の隣の家の庭でドミートリー偶然会い、その時にドミートリーがアリョーシャに、過去の自分の生い立ちやカテリーナとの出会いのきさつ、そしてそれに対する自分の行動を振り返てりながら話すその長い話の中に出てくる言葉です。
読書をしていると、このような偶然が時々あり、また小説好きのものにはこのような偶然がたまらなくうれしいものなのです。
