目の前の光景が信じられないと思ったとき。彼の手はこんなにあたたかいのに。 | A WILL~yanaのこりあん らいふ~

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韓国人と結婚したyanaの韓国での生活。

ここ何日かとっても忙しかったし、先週一週間が怒涛すぎたってのもあって、

気持ちが不安定で昨日も泣いてしまいました。もう泣き虫から卒業したいのに今はまだ不安定すぎる。


先週の木曜日の朝、

DJのオッパの妹さんからオッパが倒れて病院に入院しているとの連絡をもらった。

仕事中に倒れてそれを見つけた誰かが通報してくれたのはよかったけど

その時点で心臓は動いてなかったという、あまりの突然の出来事にあたしも言葉を失った。

本当はこの日は取引先の書店の店長さんらとの会社の飲み会だったが、事情を説明し、

病院が7号線とちょっと遠かったので早めに退勤して病院まで行った。


一般病棟ではなく、救急病棟。面会は朝の11時と夜の19時半の2回のみ。

どういう状態なのかよく分からないまま、駆けつけたあたしは、面会の時間が許されてから、

彼を探すと彼にそっくりな、そう、お父様が彼の体を拭いていた。


「あっ、あのお、チョンギュオッパの友人のやなっていいます。」って言ったら、

「来てくれてありがとうねえ。」と今の現状を色々話してくれながら・・・・・・。

あたしは目の前で意識の戻らない眠ったままの状態のオッパに

なんて声をかけたらいいか分からず、しばし言葉を失った。

お父様といろいろ話をしながら状態がよくないという事実にあまりにもショックをうけた。


思わずオッパの手を知り合ってから初めて握り、

「チョンギュオッパ、やなが来たじゃん!いい加減目覚ましてよ!」

って自分でも気付かない内に泣きながら必死に彼の名前を呼んでいた。


途中でお父様が「ああ、君がやなさんなんだね。日本から来たっていう?」と言われて、

いろいろ話をして、あっという間に面会の30分が終わった。


まさか彼がこの状態で今はもう2週間もたっているなんて・・・・・


お父様がご飯でも食べて行きなさいと言ってくれたけど、

あたしは今すぐ一人になる場所がほしくてやんわり断ったのだけど、

結局近場の地下鉄の駅まで送ってくださった。ありがとうございました。



車を降りてみたら雨が降ってた。


"傘"という概念さえも忘れて退勤してから一本も吸ってなかった

たばこが吸いたくて屋根の下に行き、たばこを1本だけ吸った。


涙が止まらなかった。



「あたしがもっと早くちゃんと連絡しておけば・・・・。」


もしあたしが彼氏と付き合ってなくてオッパと連絡を取り続けていけば、

オッパの異変にもっと早く気付けたはずなのに・・・・。

正直言って昼の仕事と夜のDJとその大変さを誰よりも分かってたのはあたしで、

いつもオッパはあたしを助けてくれたのにあたしは肝心なときに何も助けてあげられなくて。

あたしが彼氏と別れた日に10年ぶりにアメリカから帰国した親友と会っていたのに、

カンナムからぶっとしばして遅い時間に会いにきてくれたオッパ。



一緒にナムヤンジュも行ったし、

海でも一緒に泳いだし、

イテウォンにもホンデにも何度も行ったし、

オッパのホンデのCLUBには週末の度ついて行ったし、

帽子も何個も買ってもらったし、

オッパからもらった大きい服は家でいつも着てて。

あたしを空港までこの前迎えに来てくれたのもオッパだったのに。



なのになのになのに。




どうして。




今日から口にしていた呼吸器は、のどに移るそう。



意識のないままもうすぐ3週間が過ぎ去ろうとしている。

あたしは未だに信じられない。



オッパいい加減起きてよ。

もう何回朝がきて夜がきたと思ってるのよ。

もう起きないと!オッパのDJしてる姿あたしにまた見せないといけないでしょ!



どうかオッパが早く目覚めて前のように元気な姿が見れますように。




どうか神様。お願いします。



人生はなんて不公平なんだ。くそ