今日の題名は "Late Comers and Developmental Education"
一体なんのこっちゃ、と思う人がほとんどだと思いますが、
実はこれ、今週学会で発表する自分の研究の題名です。
ミネソタのコミュニティカレッジで働いていた時に行ったリサーチです。
このリサーチの内容を説明する前に、簡単な用語の説明を行うと、
Late Comers: 学期が始まってから出願を出す人たち。例えば、この秋学期が9月1日から始まったとしたら、学生は9月14日までに出願をすれば、その秋学期の授業を履修することが出来るわけです。この9月1日から14日の間に出願した人を自分のいた大学ではLate Comers (遅刻者たち) と呼んでいました。
Developmental Education: 大学に入ったはいいものの、大学レベルの授業についていけない人たちのために設けられたプログラム。基本的に高校までに習ったことをおさらいする、ということです。
過去の研究では、この Late Comers は基本的に成績が低い傾向があり、その結果途中退学しやすい、ということが分かっています。単純に言えば、途中から授業に加わるわけだから、授業についていけないわけで、最初こけたら後々までそれが響くことになるということは、ある意味予想できる範囲です。実際、僕のいたカレッジでも、その通りでした。
また一方で、Developmental Educationに関する過去の研究では、このプログラムは逆に学生の成績を上げることに役に立っているということが明らかになっています。実際に僕のいたカレッジでもそうでした。
というわけで、ここで問題になってくるのは、じゃあ、Late Comersでかつ大学の授業のレベルについていくことができないのだけど、そういう人がDevelopmental Educationを受けたらどうなるのか、ということです。やっぱり、遅れて入学したから、だめなのか。もしくは、Developmental Education は、遅れて入学した人でさえも助けることができるのか。これが自分のリサーチの焦点です。
結果は、一言で言うと、Developmental Educationは、特に数学をしっかりやれば、Late Comersの成績すら上げることができる、ということでした。これについて、一度自分のいたカレッジの首脳陣に対して、プレゼンテーションをしたのですが、この結果は大学の首脳を大いに喜ばせました。
というのはなぜかというと、大学からしたら、Late Comersというのは頭痛の種なわけです。もちろんLate Comersが教育の質を下げているなんて事は周知の事実です。故に、外部の人からすれば、単純にLate Comersをこれから認めない様にすればいいじゃないか、という話なのですが、内部関係者からしたらそうもいきません。なぜなら、新入生の約半分がなんと Late Comers なんです。約2000人の新入生が大体毎セメスター入ってくるのですが、そのうち約1000人が学期が始まってから出願してくるわけです。
そして、さらにこれが一番の問題なのですが、コミュニティカレッジは州から財政援助を受けているわけですが、この援助額は、大学の学生数によって大きく左右されます。すこしでも州からの財源を増やしたい大学からしたら、一人でも多くの学生を確保したいわけです。これが教育の質を下げるとは分かっていても、Late Comersを認めざるを得ない理由なわけです。
というわけで、今回のリサーチの結果は、Developmental Educationさえしっかりしていれば、Late Comersを受け入れてもある程度は大丈夫、ということがわかったわけです。実際、このリサーチの結果が首脳陣のDecision Makingにどこまで役に立ったか、それを知る前に僕はその仕事をやめることになりましたが、自分がやっていたInstitutional Researchというのは、本当にやりがいのある仕事でした。今の仕事も別の意味でやりがいがありますが、いつかまたやってみたい仕事の一つです。
というわけで、明日からまた3-4日ブログまた休みます。
プレゼンテーション頑張ってきます。