金沢土産「長生殿」日本三名菓随一と謳われた加賀藩御用菓子司森八の和菓子(生〆も紹介) | 金沢徒然日記

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日々金沢中を徘徊している暇人ぱんだが、つれづれなるままに加賀百万石の文化都市、金沢のことを書き綴ったブログ。金沢の観光スポット、神社仏閣、文化施設を深く深く掘り下げて紹介していきます。

加賀百万石の城下町・金沢。
豊かな食文化を誇るこの街には、伝統ある和菓子が数多く存在します。

本日はその中でも、特に名高く歴史ある銘菓をご紹介します。

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「長生殿」
この威厳!気品!格式の高さ!
もう見た目からして普通のお菓子ではない!
ぱんだ、あまりの畏れ多さに手がぷるぷる震えました(´Д` )。
吾輩は由緒正しき庶民である(´Д` )
この和菓子は!
王侯貴族のオーラを漂わせている(´Д` )!

和菓子というよりも、高級な固形墨のような見た目ですね。
あらやだ、墨が擦りたくなりますね(´Д` )
ぱんだはね、ネチネチと墨をするのが好きなのですよ。
無心で擦るよ(´Д` )!

紅白の鮮やかな色合いの落雁には、なんと篆書で「長生殿」と記されています。
篆書体ってかっこいいですよね(´Д` )
憧れますよね(´Д` )
読めないけどね(´Д` )。

箱もこれまた素晴らしい(´Д` )!
黒色の箱に植物や鳥が描かれています。
なんと典雅な(´Д` )!
輪島塗の漆器のような美しさがありますな。
これほど典雅なお菓子の箱はなかなか存在しないのではないでしょうか。
こだわりの高さが垣間見られますね(´Д` )

【加賀藩御用菓子司・森八】
この素晴らしい伝統銘菓を作っておられるのは、金沢市の中でも老舗中の老舗和菓子店である「森八」さんです。

「森八」さんはなんと江戸時代の大藩・加賀藩の命で菓子業を創業し、以降加賀藩御用菓子司として歩んできたという歴史あるお店です。

その始祖・亀田大隅(岳信)は清和天皇の系譜に連なる清和源氏の末裔と言われます。
十六世紀に加賀一向宗徒を治め、後に加賀藩の藩祖・前田利家配下の武将として仕えた人物なのだそうです。

その孫にあたる大隅宗兵衛は、慶長年間(1596-1615)に金沢城下の紺屋坂にて酒造業を営み、屋号を森下屋と称して名を八左衛門と改めました。

菓子業を藩命により創業したのは二代目の八左衛門で、三代目以降は代々加賀藩から町年寄や銀座役を命じられ、三百年に渡る加賀藩前田家の治世とともに歩み続けました。

明治以降は屋号も「森八」と改め、今なお加賀藩御用菓子司としての歴史と伝統を伝えています。

「長生殿について」
はい(´Д` )
森八さんの歴史を振り返ったところで、長生殿について森八さんのホームページを参考に軽く紹介します。
この長生殿は、なんと加賀藩三代藩主・前田利常公の創意と、小堀遠州の命名・揮毫によって生まれたそうです。
以来、三百年以上の歴史を刻み続け、日本三名菓の一つに数えられた落雁なのだそうですよ。
伝統的な製法で生産された貴重な徳島の阿波和三盆糖に北陸産のもち米粉、紅色の落雁は紅花の天然色素にて染め上げた三百年以上変わらぬ製法・原料を守り続けた森八さんの代表銘菓です。

ではいただきましょう。
落雁だし、少しずつ味わいます。
厳かにぱくり(´Д` )
こ!これは(´Д` )!
なんだろう。
なんて言えばいいんでしょう。
落雁だけど、今まで食べてきた落雁とはちょっと違う(´Д` )!
落雁らしい濃密な甘さがあるけど、その甘味はちょっと硬質で気高い。
黒糖の麩菓子をものすごく凝縮させたようなコクのある風味も感じます(´Д` )
後には黒蜜のような見事な甘味が余韻として残りますね。
見た目からも味わいからも格式の高さをビンビンに感じる和菓子です(´Д` )

これがまたお茶に合うんですよ(´Д` )!
和菓子といえば抹茶ですが、金沢でよく飲まれる香ばしい棒茶ですっきりと流すのも、とても美味しいです。
この上なく贅沢なティータイム(´Д` )
格式高いティータイム(´Д` )


「長生殿生〆」
生じめ(´Д` )
乾燥させた長生殿とは異なり、打ち上げた直後の蜜を含んだやわらかい状態を、乾燥させずにすぐに密閉包装したものなのだそうです。
昔から金沢では茶会などで珍重されてきたそうですよ。

ではこちらもいただきます!
あらやわらかい(´Д` )
なめらか且つ上品にサラサラと口の中で溶けていきます(´Д` )
和三盆の甘さをそのまま味わっている感じ。
緻密で濃い甘味がじんわりと広がりますね。
これまた格別な味わい(´Д` )

堪能致しました!
やー、格式の高さを感じる和菓子でした。
奥深い甘味が美味しかったです。
この長生殿、何がすごいって、江戸時代から三百年以上の歴史を持っていてこの味わいってことなんですよね。
江戸時代にこの奥深い甘味とコクを出すというのは、大層大変で贅沢なことだったのではないかと思います。
さすがは加賀百万石の銘菓(´Д` )
ぱんだ、加賀百万石の威信を味わっちゃいました(´Д` )
江戸時代を味わっちゃった(´Д` )
ごちそうさまでした。