12人産んだ助産師HISAKOさん、「はだ産婦人科クリニック」さんの「羽田さん通信」まねブログです。
はだ産婦人科クリニックさんからのまねは、
に続いて3回目の発掘です。
HISAKOさん文中、お産の現場に長年いなければ出てこないような表現が何か所も。
例えば、
無事に赤ちゃんが生まれたあとも、数時間は
わたしの10人目のときのように
なんらかの医学介入が必要になるケースは
半数、いやそれ以上あるんじゃないかという印象があります。
産婦人科での勤務は看護師時代含めても2〜3年のはず。
そんな印象、どこで受けるの???と思ったら、なるほど元は産婦人科先生のブログでした。
2020-09-07
はだ産婦人科クリニックさん「羽田さん通信」
2018-08-27
青 元記事
予期せぬトラブルや出血に遭遇することがたびたびある「出産」を管理し、遂行していこうという立場の産婦人科医(または助産師など関係者)が、日本の現状では、未だに多くの施設が普通分娩にこだわり、マンパワーのない夜間の外科的対応も否としない姿勢を維持するのか?
赤 12人産んだ助産師HISAKOさん
出血など、予期せぬトラブルに遭遇することが
たびたびある「出産」を取り扱う産科医療関係者が
それを提案するのはごく当たり前のことだと
思います。
日本ではまだ多くの産院が(妊婦が)
普通分娩にこだわっています。
人手が足りない夜間の外科的対応のリスクを
出産現場では考え方が施設施設でことなり、何が正しいなんて言う結論はないものと思いますが、僕なりの私見を書かせていただこうかと思います。
考え方は、人それぞれ、そして施設ごとに異なるので
「何が正しい」いう結論はないのだと思いますが
開業医として5年弱。産婦人科勤務医として10年、南米の田舎町での何でも医者として2年、麻酔科・救急現場中心の4年
これらの時間から、今の出産ついて思うのは
自分自身の、過去11回のお産、
助産師としての22年間、
これらの年月と経験から、
最近、お産について思うのは
1、出産にはいつも急変がつきまとい、決して安全が確約されたものではない
2、出産には様々な外科的手術が必要になる
3、安全を担保できる大きな要素はマンパワーである
4、今の日本の産科医療の、特に出産を取り巻く環境には余裕がない
ということです。
(1)出産にはつねに急変がつきまとう
(2)出産にはさまざまな外科的処置や手術が
必要になることがある
(3)安全を確保するために『人手』が必要
(4)日本の産科医療環境にはゆとりがない
ということです。
そんな中、普通分娩を善とする志向の中では
副交感神経優位になる時間的特徴から、自宅で眠りに就こうとする夜間に陣痛発来するケースは、当然と思います。
「お産は自然の営み。自然こそが善!」
お産はリラックスした副交感神経が優位になる時間帯に
開始するというメカニズムもあり、
1日の終わり、眠りにつこうとする夜間に
お産が始まるのは
ごく自然の流れだと思います。
(大昔、動物だった人間の先祖たちが外敵から目をくらまし、一番無防備で危険な「出産」を無事に終わらせようとした「本能」がまだ残されているから、「夜に陣発」するんじゃなかろうか?)
人間は本来は動物なので
もっとも無防備で危険な出産を
外敵に襲われないよう無事に終わらせるため
静かで暗い夜間に陣痛が始まるケースが
圧倒的に多いんです。
先祖たちから受け継がれる本能が
現代人にもまだ残されているから
(※仮説を定説に変換)
だから医療的に何も介入しなければ産婦人科は夜のお仕事になるんだと思います。
だから、医療介入をしないのなら
分娩介助は「夜のお仕事」であることが多い!
でも、出産って、日本の医療保険の面からも、実際の手を加えるケースからも
医者がいなきゃならない小さな「手術」が必要になることが半数は超えるんじゃないでしょうか?
なんらかの医学介入が必要になるケースは
半数、いやそれ以上あるんじゃないかという印象があります。
分娩に至る前の、胎児心音低下や胎児仮死には、急速遂娩として吸引分娩や鉗子分娩 究極は帝王切開
胎児心音低下や回旋異常、分娩遷延、
胎児仮死、吸引分娩、帝王切開、
産後は半数以上は会陰裂傷縫合術が必要です。
小さいことでいうと会陰切開、そのあとの縫合術など・・・
直腸や腟壁のてっぺんまで裂ける大きな裂傷は、お股という狭い術野を1人で小さくなって汗水たらしてひたすらに血を止めながら縫わなきゃならない・・・
会陰裂傷かと思ったら、
直腸や膣壁の奥まで裂けていた!
ということもあって
止血しつつ縫合となると
産科医ひとりじゃとてもとても人手が足りません。
更に出血多いな~と思ってたら 子宮頸管裂傷なんてのが見つかって、汗水が冷や汗に変わってたり。
さらに子宮頸管裂傷が見つかると
そう簡単には出血が止まらないこともあって、
そして腟壁に血腫が出来た~ と言われたら血腫除去術
とか、滝のように出血してる!なんて言って呼ばれてったら弛緩出血!!
産後1時間を過ぎたころ、
床にバシャバシャと音がするぐらいの滝のような出血!
みるみる出血量1.5Lを超える
とても危険な弛緩出血が起きました。
急いで双手圧迫止血術
スタッフが何人もバタバタと集まってきて
点滴を何本も追加され、双手圧迫止血術が施され、
人手もいるし、チンタラやってたら出血かさむし・・・
のんびりやってたら産婦さんは
出血性ショックを起こしかねない状況になるし、
ぶっちゃけ、時間勝負で慌てます。
そんな外科的手術が必要な事態が大いに予想されるのに、その出産を「自然なんだから夜でもいいでしょ」みたいな考えを持つ産科医療関係者の考えって、僕的には普通じゃないと思うんです。
そんな外科的処置が必要な事態が予想されるのに
「お産は自然の営み。自然こそが善!」
という考え方は
現場を知らない者の夢物語・・・。
(※元は大多数の産科医療関係者に対する問題提起であるのに、HISAKOさんはまとめて「現場を知らない者」扱いしてしまった)
どんな診療科でも、出血を伴う外科手術や処置を夜中に持っていくことなんてしないのが、リスクマネージメントの上での基本
リスクマネージメントの上での基本は
出血を伴う可能性のあるお産を
わざわざ夜中に持っていくことなんかしません。
(※元は産科以外の診療科の話であるのに、HISAKOさんはお産の話にしてしまった)
出産のとき、分娩前なら、急変を脱する一番の手段は帝王切開。
一人で当直や当番をしている分娩施設がほとんどな現在の産科医不足時代
個人病院なら、そこからよその病院の麻酔科医にお願いしたり、助手の産科医や看護師集まるのにヒヤヒヤしたりとみんなつらい思いを何度もしていると思うんですよね。
実際、夜間の緊急帝王切開は、
産科医一人で当直をしている小さな分娩施設だったら
そこから他の病院に招集をかけて
スタッフを集めるのでバタバタします。
こういった「危険な産科医療」をできるだけ減らすことが出来るのが、計画出産なんじゃないでしょうか?
こういった危険な産科医療を
できるだけ減らすことができるのが、
計画分娩だと思っています。
普通分娩だから「医者は手出ししないので助産師さんにお任せね」っていうより最初から医者が一緒になってお産に介入してでも、時間的・人的に有利な時間に出産に持っていくことが出来れば、産科医療が抱える産婦人科医不足や現場のストレスを軽減できるのでは?と感じています。
リスクのない妊婦さんは
自然に任せて夜中のお産でいいと思うけど
(※元記事はそのリスクのない妊婦さんも計画分娩をという主旨なのですが)
羽田先生のクリニックは、無痛分娩、計画分娩を積極的に取り入れているそうです。
「限られたマンパワーの中でも、地域で安全なお産を続けるため」だということがよく理解できるブログですが、HISAKOさんはそこには興味がないんだろうなあ。都合よく使いたいところだけ使っちゃってるな。
と思いました。
助産師として22年の経験。とは。