人生が変わる声の出し方|中国語の発声方法への道|/-n/と/-ng/ | SC神戸中国語スクール 京都校

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人生が変わる声の出し方|中国語の発声方法への道で、中国語のネイティブ・スピーカーのような発音をするには腹式呼吸で力強い息を吐くことが大切だということを確認しました。そして、

 

中国語や英語の場合、日本語の呼吸方法と発声とは少し違う、そして、そのために、日本語が母語である中国語学習者の発音の問題としてでてくるのですがそれはまた別の機会にご説明します。

 

とも書きました。

今回は、このことについて書きます。

 

/-n/と/-ng/。

中国語を学ぶ多くの方が悩んでいるのではないでしょうか?

人生が変わる声の出し方|中国語の発声方法への道でご紹介したハスキーボイスの姫も例外ではありません。

 

「レストラン」という意味の“餐饮 cānnと「ハエ」という意味の“苍蝇 cāngying”。

ハスキーボイスの姫は上海在住で、旦那さんは中国人。

お子さんが二人おられますが、中国での生活が長い。

そんな家庭でハスキーボイスの姫だけがこの違いがわからなかったといいます。

 

私はこれまでほとんど気にして来なかったこの/-n/と/-ng/。

とくに/-ng/については英語の“ing”の発音でごまかしてきました。

(もっとも、日本で中国語を教える中国語ネイティブ・スピーカーは/ing/は/i+eng/というか、二つの音を発音することで、わかりやすく説明していました。)

 

でも、今回の出会いで、このことについても大きなヒントにめぐり逢いました。

それはやはり『人生が変わる声の出し方』でした。

 

まずは発声法のおさらいです。

 

『日本人のための英語発音完全教本』の説明を少し長いのですが以下、ご紹介します。

 

§4|英語の声をつくる

通じる英語を話すために、次に英語のための声をつくりましょう。

太くて軽やかな流れのある声が英語の魅力でもあります。

英語の声に一番大切なポイントは、「喉を開ける」ことです。

(「喉を開ける“开嗓子”」についてちゃーちゃん@中国さんが記事にされています。)

[1]喉を開ける(英語のスタートポジション)

1.あくびの喉

だれでもする「あくび」が英語の発声の秘密を握っています。

あくびをすると頭部には次のような変化が起こります。

①首の前側の筋肉を使う

②下あごが下に移動する

③首後部の筋肉を使う

下あごが下に移動することで、舌が動きやすくなります。

また、あくびをすると、以下の変化が口内で起こります。

①口蓋垂(※)があがる

②舌根が下がり、喉頭蓋が上がる

③後舌部がくぼむ

※山岡注:口蓋垂とは俗に「のどちんこ」と言われる喉の奥の上部から垂れ下がっているボールのようなもの。

 

「あくびの喉」は口内の空洞を広くし、声の共鳴を促します。

また、喉頭が下がり、声帯を支える靭帯がある程度緊張するため、声帯が安定します。

(後略)

 

このあくびの形。

ボイストレーニングでは「きほんのき」のようです。

基本はあくびの形 劇団四季に学ぶきれいな発声法

でも紹介されています。

(四季ではセリフの基本を習得するのに3年、歌が5年、ダンスが10年といわれる。ポーン

 

そんな「きほんのき」の「あくびの喉」なのですが、『人生が変わる声の出し方』には次のような記載があります。

 

なお、あくびの時のように「舌のつけ根に力を入れて」ぐっと下げ、かつ喉の奥の上顎(軟口蓋)を上げ、口の奥を上下に大きく広げてそこで響かせるのは、オペラや宝塚の歌のような発声です。

しゃべりでこの発声をすると、モゴモゴとこもった声や、抜けの悪い声に聞こえてしまいます。

あくびで感じ取るのはあくまでも「舌の反り」の感覚だけにしてください。

 

(P62)

 

不思議です。

オペラや宝塚歌劇団の歌の発声はしゃべりには向かない、口の奥で響かせるのはNGだなんてなぜなのでしょう?

 

『人生が変わる声の出し方』にはその他にも、「歌い方」では正しいとされているものが「しゃべり」には向かないという説明があります。

例えば口の開け方にしてもあまり大きく開けてはいけないとあります。

どうしてだろう?と考えていて思いついたのが、日本語の発声・発音ではダメだけれど、中国語では必要なのではないかということです。

 

“餐饮”と“苍蝇”の発音でも、“餐饮”「ツァン イン」は口の中でも前の方で発音するけれど、“苍蝇”「ツァン(ング) イン(ング)」と(ング)のように喉の奥の口蓋垂と舌の根元を上げ吐く息を鼻に通すのですが、その時、喉の奥でこもった音がしますが、これが中国語の/-ng/なのではないかと思ったのです。

(このことについて、中国語の発音。特に母音全般について言えるようでちゃーちゃん@中国さんは感じるところがあったようです。)

※これもまず腹式呼吸で力強く息を吐き、それを響かせた上でのことです。

 

ハスキーボイスの姫のおかげで、以上のような可能性に気づくことができました。

ありがとうございました。

この世は本当に人との出会いで色々と学ぶことができるのですね。

そして、自ら積極的に動くことで人との出会いや貴重な経験もできる。

 

今回の内容は私の勝手な理解なのかもしれません。

でも、私が書いたことで、このブログを読まれた方に新たな気づきがあり、それが中国語学習者の悩みを解決することにつながればうれしいです。

 

『人生が変わる声の出し方』では、後もう一つ、私なりに気づいたことがあります。

これは別の記事でご紹介します。

 

さて、このようにいろんな気づきが得られる機会の一つとして、先日、「中国語の発音について語る会」を開催しました。

中国語に長年関わってきている私やSC神戸中国語スクールの森川寛代表、そして司法通訳歴18年(中国語との関わりは私たちより長い)の後藤ゆかりさんと、真摯に中国語を学び続けるちゃーちゃん@中国さんが開催するこのイベント。

次回は10月24日(木曜日)11:00~12:00開催予定で、現在、内容について打ち合わせをしています。

今回は有料にさせていただく予定です。

そして、イベントの内容を録画し、それを参加された方で希望される方には無料でご提供し、参加されなかった方には有償でご提供しようとしています。

(参加される予定で参加料をお支払いいただき、当日欠席された方にはもちろん無償でご提供させていただきます。)

 

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