パキスタン人女性がつくる家庭料理が素晴らしい!■FOOD BOX(名古屋市)■マトンバローチほか | ☆やみちゃんの世界食べ歩き☆

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富山県射水市在住のカレー研究家、ブロガー。ブログは14年継続中。カレーの聖地イミズスタンの命名者として、各種新聞・雑誌、テレビ、カレーイベントでイミズスタンをPRしています!イミズスタンのzineも出版!「ROTI circle」を主宰。

 

イミズスタン・アンバサダー

カレー探偵 やみちゃん です。

 

 

 

 

大名古屋カレー遠征2023初夏#2(全5回)

 

 

 

パキスタン家庭料理 FOOD BOX

(名古屋市瑞穂区田辺通3丁目27 サンシャイン田辺通 1F)

 

 

 

従来、インド周辺国であるネパールやパキスタン出身のオーナーが自分の店に「インドカレー」と書くことが多多ありました。

 

 

「カレー=インド」のイメージが強い我が国において、その方が客である日本人に分かりやすいからに他なりません。

 

 

 

 

それが近年、より専門的なお店や郷土料理が注目されるようになると、堂堂と自分の国の旗を掲げるお店が増えてきました。

 

 

「インドカレー」との違いをセールスポイントにする時代が来たのです。

 

 

 

 

「FOOD BOX」さんもその1つ。

 

 

看板にはインドの国旗はなく、”カレー”の言葉もありません。

 

 

"パキスタン"の、しかも"家庭料理"の店だと書いてあるんです。

(※下に小さく INDIAN & PAKISTANI とだけ書いてあります)

 

 

 

実に好印象。

 

 

 

 

そんなわけで、店内にはパキスタンの国旗がドーン!

 

 

 

 

ムスリムの店らしく、装飾は簡素であり、甲高い声のノリノリなBGMが流れることもない静かな環境。

 

 

 

 

スタッフは、パキスタンのグジュラーンワーラー出身の女性2人。

(※今年の1月に私が訪問した街の1つです)

 

 

どちらもヒジャブにマスク姿なので、目元しか見えませんが、とても優しい雰囲気。

 

 

日本語もかなりお上手で、コミュニケーションは不自由しません。

 

 

 

お店で合流した軽打門(かるだもん)師匠とウェルカムドリンクのコーラで乾杯!

(※コーラとスプライトはパキスタンの常識)

 

 

 

 

グランドメニューはこんな感じ。

 

 

 

”家庭料理”というから、サブジとかダールがメインかと思いきや、意外にもレストランでよく見かける有名な料理のラインアップでした。

 

 

 

まあ、サブジとかダールは賄いで食べるもので、お客さんに出すようなものではない、という意識があるのでしょう。

 

 

こっちはそういうのに興味があっても、どうしてもお店となるとハレの日の料理(お祭りの豪華な料理)になるのは仕方がないのかな。

 

 

 

SALAD

 

 

 

可愛いサラダキターーー!!

 

 

 

 

時間もかかったでしょうに、こんなに可愛い飾りつけをしてくれるなんて、やみちゃん感激!

 

 

 

MUTTON BALOCHI(要予約、2人前)

 

 

 

ゴゴゴゴゴ・・・

 

 

 

 

↑ 動画がド迫力!

 

 

 

パキスタン西部、バローチスターン州の郷土料理とされるコッテリ濃厚なカレーです。

 

 

 

ここでややこしいのが、バローチスターン州の州都クエッタはパシュトゥーン人が多数派。

 

 

名前の元になったバルーチー語を話すバローチ人は州の東部と南部にいますが、パキスタンの人口のほぼ3.6%にしかすぎません。

 

しかもその半数以上がバローチスターン州ではなく、隣接するパンジャーブ州に住んでいます。

 

 

 

 

FOOD BOXのバローチにはトマトが使われていますが、『グレービーにトマトを入れない白いタイプのレシピ』が有名で、たまねぎも入ることから、どちらかというと「ホワイトコルマ」に近い料理です。

 

 

 

国際村(弥富市)のメガネ兄貴も、白かったり、グリーンチリで緑色っぽいタイプのマトンバローチを得意としていますよね。

 

 

 

 

パシュトゥーン人やバローチ人はペルシャ系なので、ペルシャ系の料理とは異なるこのようなコッテリ系を郷土料理とすることには、個人的に少少違和感があるのですが、まあ、こうなったら、いずれバローチスターン州に行って確かめてくるしかなかろうもん。

 

 

現地のマトンバローチ事情を探るために。

 

 

 

 

さて、話がそれましたが、FOOD BOXのバローチは、メガネ兄貴(カラチ出身)のそれとは異なるものの、グジュラーンワーラー(パンジャーブ州)にはバローチ人も多く住んでいることから、もしかしたら、そういう人たちのレシピが元になっている可能性もあるのかな。

 

 

 

食べた感想としては、肉がホロホロでたくさん入っている、コッテリ濃厚で美味しい”マトンコルマ”です。

 

 

トマトが入って茶色いグレービーになったので余計にコルマ感が強まりました。

 

 

 

ちなみに、この料理は2人前以上から要予約で作ってもらえるそうです。

 

 

 

CHAPATI

 

 

 

私はいつだってチャパティ派なんですー。

 

家庭料理といえば、チャパティです。

 

 

 

おもてなし精神でギーがたっぷり塗られていたので、苦手な人は事前に伝えましょう。

 

 

 

MINT MARGARITA   380yen 

 

 

 

これ、比較的最近メニューに加わったそうで、実は私の随筆で現地のパキスタン女性がこれを飲んでいたことに着想を得て取り入れてくださったそう。

 

 

 

これこれこれ!

 

 

まさにラホールやグジュランワーラーの高級レストランで飲んだ味!!

 

 

砂糖を抜いてもらうことが出来たならさらに素晴らしいかな。

 

 

 

SEMIYA

 

 

 

〆はセミヤです。

 

 

 

 

このセミヤ、なんと手作り!!

 

 

1粒ずつ指でひねって乾燥させたそうで、、

 

 

気の遠くなるような手間暇がかかっている、まさに家庭料理の神髄!!

 

 

FOOD BOXに行ったらこれは絶対に注文しましょう!!

 

 

***

 

 

女性スタッフ2名とは、グジュラーンワーラー旅行中のあんなことやこんなことを話し、教えてもらい、とても楽しく、また勉強になりました。

 

 

てか、グジュラーンワーラーの名物料理は、やっぱり”アレ”なんですね、、私、気になっていたんだけど結局食べられなかったんですよ。。

 

あの”可愛らしい鳥”のカライ。。

 

 

 

北関東や名古屋には、このようなこぢんまりしたユニークなお店がいっぱいあってうらやましい!

 

 

知名度がUPして来客も多くなって一般化するとユニークではなくなってしまうこともあったりしますが、こんな面白いお店を自分らだけが楽しんでても仕方がないので、ぜひ多くの地元民に食べに来てもらいたいと思います!

 

 

 

やみ「次のカレー活動は、あなたの街のあの店です」

 

 

 

***

FOOD BOXカレー / 総合リハビリセンター駅瑞穂運動場東駅
夜総合点★★★★ 4.2

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■カレー遠征2023初夏、大名古屋カレー遠征 編■もくじ
https://ameblo.jp/yamikomon/entry-12812016143.html

 

 

 

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