カレー探偵、やみちゃんです。
富山県で一番有名なカレー店!
射水市には本格的なインド・パキスタンカレーの店がいくつもありますが、カシミールほどユニークな店はありません。
外観は到底レストランには見えない怪しい(?)建物(プレハブ)です。
(※これでも数年前に建てなおしてグレードアップしています)
オープンは2002年。
開業18年は、パキスタン系のカレー店の中では最古参といえるでしょう。
(※ほかに「RAJAレストラン」(閉店)などがありました。詳しくはアジアハンター小林さんの著書を参照ください)
オープン後、2010年頃までの約10年間は、外国人と一部のカレーマニアだけが利用している、ちょっと敷居の高い店でした。。遠い目。
(※いうまでもなく、マニア的にはこの雰囲気がご褒美でもある)
やがてカレーの美味さ、ボリューム満点でコストパフォーマンスが良いことなどから SNS を通じた口コミで人気が広がり、一気にブレイク。
私の随筆(やみちゃんブログ)も、微力ながらお役に立てたのではないかと自負しております。
(※10年前はカレーに特化した(しかもローカル都市で)ブログを書く人なんてほとんどいなかったし、狂人だと思われていましたねえ。にゃはは。
よくもまあ10年も続けているもんですわ。かなりの暇人ですね。ぶわ)
さて、そんなカシミールですが、次第に老若男女・国籍問わず、多数の客で連日賑わう大人気店になっていきます。
月商〇〇〇万円!(※知りたい人は私までDM)
あの有名雑誌『dancyu』でも、
「富山に行ったら、そこはパキスタンだった。」
という名コピーとともに紹介されました。(※2014年7月号)
それ以来、全国的にもその名を知らしめてしまい、名実共に富山パキスタンカレー界(※)の代名詞に。
或る意味、観光名所(?)のような地位を確立し、カシミール黄金期を迎えたのです。
※dancyu掲載に前後して、私は富山パキスタンカレー界をして新たに”イミズスタン(射水スタン)”と命名しました。これはすでに全国的知名度のあった埼玉のヤシオスタン(八潮スタン)にインスパイアされたことはいうまでもありません。にゃはは。
或る日のカシミール
さて、カシミールの大成功を目にした富山在住のパキスタン人たち(主として中古車業を営む)が、我も我もとカレー店経営に乗り出します。
レストラン経営は素人同然なオーナーが多かったこともあり、必ずしもすべての店が成功したわけではありませんが、ナスルラ氏の「HOT SPOON」は成功した店の1つといえるでしょう。
じつはナスルラ氏は、かつて高岡市能町で一度「HOT SPOON」を経営していたのですが、時代が早すぎて無念の撤退を経験していました。そのことを知っていた私は、再起をかけた現在地(小杉)での再オープンを知り、客人第一号として駆けつけ、ナスルラ氏と2時間のガチ談義したことを覚えています。(※詳しくは過去の随筆を参照)
話が、やや反れました。
そんな中、「カシミール射水」の総料理長だったムハンマド・サキラィン氏(=サキさん)が独立して「ザイカ・カレーハウス」を立ち上げます。
また、サキさんの右腕として長年店を支えてきたゲアヌっちも愛知県岡崎市へ行ってしまい、「カシミール射水」の味が大きく変わってしまうことに。。
つまり、『dancyu』でその名を轟かせていた頃のカシミールは、この数年間、失われていたのです。
私自身、「カシミール射水」はカレー探偵としての定点観測©が主で、ヘビロテはしていませんでした。
<ミニコラム>
実はちょっと前、姉妹店「インターナショナルビレッジ国際村」(愛知県弥富市)勤務のメガネ兄貴から電話があり、「1日だけ『カシミール射水』のヘルプに入る(※スタッフを休ませる)ために富山入りするから、店に来ないか」という話がありました。
ちょうどコロナで皆が移動や外食を我慢している時期でもあり、「社会秩序を守り、我慢するのもまた正しきカレー道」だと考えた私は遠慮したのですが、「カシミールの厨房に立つメガネ兄貴」の姿なんて、なかなかレアな図だったかもしれませんね。にゃはは。
さて、あじさいの季節。
しばらく行っていなかった「カシミール射水」で定点観測です。
最近、黄色とオレンジに塗りなおしたのね。
(※前は肌色でした)
大きな変更点がいろいろ。
①ランチビュッフェあります
(※ただし、コロナでしばらく休止中)
噂では聞いていましたが、ランチビュッフェですか、、
一般的にはスタッフ不足のときに始めることが多いのですが、料理のクオリティは単品に比べて当然劣りますから、育ち盛りの青少年以外にはそこまでおすすめしません。
(※帝都の店などの回転のよいビュッフェは良いと思います)
日本人だと思うけれど、国際村とカシミール射水で字が同じです。
誰が書いてるんでしょうね。
②マトン系が一斉に値上げしました
これが地味に痛いです。
ランチでマトンを選ぶと1400円です。
(※これまでは1000円でした)
グランドメニューの単品も同じで、マトン系のみ一律50%も値上げです。
上げ幅が異常です。
いったいどうしちゃったんだよ。。ぶわ。
厨房をのぞくと、シャヒールさんが総料理長をしていました。
シャヒール!!
彼はネパール人ですが、カシミール黄金期にサキさん、ゲアヌっちと共に働いていた第三の男です。
つまりは、あのころの血脈はまだ残っていたというわけ。
しばらく姿をみかけなかったので辞めたのかと思っていたら、いまは総料理長だったんですか、それならば、、
ラッシー
甘さ、ほどほど。
※食後の無料チャイは無くなりました。
ランチのサルビス・プレートは健在。
ビリヤニはプレーンで、パサッとした軽い味わい。
チキン鉄火は温かくて柔らかかったです。
「ゴビマトン+チャパティ ランチ」 1400円
嗚呼、ボリュームからすればこの価格は妥当ともいえますね。
イミズスタンの各店では1100円が多いのと、カシミール射水ではちょっと前まではこれが1000円だったのが頑張りすぎだったのかもしれません。
ただし、一般のサラリーマンで1400円ランチを毎日食べられる人はそう多くは無い(※特に子育て世代には)ことを考えると、ボリュームを減らして価格を抑えたメニューも欲しいかも。
私はいつだってチャパティ派なんです。
以前のカシミールでは分厚いチャパティだったのが、いまはちゃんと薄めの軽いチャパティに昇華していて好印象。
ゴビマトンもドライな仕上がり(セミグレービィ)で、油も少なくて現代的。
いまどきパキスタン人でもシバキ油たっぷりなカレーは敬遠しますからね。
肉量も200から300gはあるかと。
ホロホロ柔らかで、マトンの赤身の旨みを堪能できました。
シャヒールさんがネパール人ということもあり、ガチネパに通じるメティ(フェヌグリークシード)遣いをしているのが或る意味良いよなあと。
今度はゴビチキンをオーダーしてみようかな。
諸行無常。
ちーん。
或る日の物販コーナー@カシミール
「カシミール射水」には、物販コーナーもあります。
ちょっと棚の空きスペースが目立ちました。
富山県でハラール系物販コーナーがある店としては、
・HOT SPOON 一番充実してます
・カシミール射水 レアなホールスパイスがあることも
・KHUSHI 南インドのスパイス「ヒング」があります
・セイエドハラール 品揃えは良いが不定休なので使いにくい
そんなわけで、HOT SPOONに無かったメースとカスリメティの小箱(※でかいのは熱さじにもあった)を購入。
カレー探偵事務所に帰ると、強剪定していたカレーの木から新芽が!
ぐいーーーーん!
***
カシミール (パキスタン料理 / 中新湊駅、越中大門駅、新町口駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0
***
※アジアハンター代表・小林さんの著書です。必読の書。
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※富山県のカレー界について22ページも取り上げられています。
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やみ「次のカレー活動は、あなたの街のあの店です」
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