人々に気づかれておらず
一方、日本においては貧困の存在そのものが多くの人々に気づかれておらず、それ故に貧困に陥った者に対するまなざしも、いまだ前述のような「個人の怠惰」に責任を帰するものに留まっていると湯浅誠
は指摘している。
原因と対策
貧困の原因は、個人についてみると、低賃金労働や失業、職が得られないこと、自身や家族、知人の病気・介護・養育、借金、浪費、無気力や人格障害 、学生や浪人、見習い・研究生 等における無・低収入状態、災害 や犯罪等による財産喪失などが挙げられる。
また、社会的、経済的な貧困の原因として、国家経営の破綻、戦争 や紛争 、人口爆発 、耕作環境の悪条件・悪化、社会保障 制度の不備、富の再分配 機能の不足、経済活動における不況 、インフレーション 、不適切な法律や規制、政府や社会の腐敗、乏しい教育機会などがある。また、一部の特権階級 や貴族 、企業 などによる搾取も挙げられる。
かつては、貧困は個人の怠惰によるものであり、そのような怠惰な個人が貧困に陥るのは当然であると考えられたが、現在では多くの国において貧困は社会の問題であり、国家や社会によって対処されるべき課題と考えられている。そのため各国において社会保障 や富の再分配 に関する法整備などを行われ、また、比較的裕福な国家や個人・慈善団体から支援が行われたり、あるいは国連などの国際機関 からの援助での解決も図られている。