色無地とは?いつ着るの?着こなしのポイントを解説します! | きものと帯の山善小林のブログ

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【日本の絹 色無地/白生地から一点一点、丁寧に職人が引き染めしたオリジナル色無地

 

今回は色無地の特徴やシーン別の着こなしをご紹介いたします。色無地とは、どんな着物?いつ着たら良いの?着こなしのコツは?そんな疑問解消のお役に立てましたら幸いです。

 

 

色無地とは

柄のない一色染めのきものが色無地です。
茶道や訪問、パーティーなど。入学式や卒業式、七五三での付き添いの母親。卒業式や謝恩会での袴姿に合わせる色無地など、利用範囲が広く、さまざまな場面で着用できる便利なきものです。

 

紋の数で格が変わる

色無地は家紋の数によって格が変わります。五つ紋は非常に改まった式服。三つ紋は準礼装となり無紋の訪問着より格上。一つ紋の色無地は無紋の訪問着や付け下げと同等の略礼装となります。紋のない色無地は、小紋や紬などの普段着と同等として着用できます。軽いお祝いや食事会、お稽古のきものとして活躍してくれるでしょう。

 

 

 

紋の入れ方でも格が変わる

色無地への家紋の入れ方は、抜き紋と縫い紋に大きく分かれます。抜き紋の染め抜き日向紋は、もっとも格の高い紋入れ方法です。一方、縫い紋は、縫い取り刺繍の紋入れ方法で、線で家紋を表すことから陰紋の略式紋となります。

 

 

 

地紋で選ぶ色無地

柄のない一色染めの色無地は「地紋・地色」をみて選びます。主に一越縮緬や古代縮緬のように地紋がないもの、または綸子や紋意匠のように地紋がある生地が使われています。
 
地紋があるものでは桐竹鳳凰、松竹梅、笹蔓文、宝尽くしはお祝いの席に向く吉祥文様です。また幅広いシーンで使いやすいものでは、菱小葵、雲立涌などの有職文様。一重蔓唐草、笹蔓文、牡丹唐草の名物裂などが挙げられます。

 

シーンで使い分ける帯選び

色無地に合わせる帯は袋帯、名古屋帯、八寸帯が使われています。二重太鼓で締められる袋帯は主にフォーマルの場所に向き、一重太鼓となる名古屋帯・八寸帯は主に軽いパーティやカジュアルシーンに向くとされています。帯の種類による使い分けと同時に、帯の柄行と格調によりTPOに合わせて使分けると良いでしょう。

 

例えば洒落袋帯などに代表されるお洒落な柄の袋帯は二重太鼓となりますが、華やかなフォーマルの席には向かないこともあります。シーンに合わせて帯を選び、上手にコーディネートされることをおすすめいたします。

 

結婚式・披露宴の色無地

結婚式・披露宴では紋が入った紋付の色無地がおすすめです。若い方はお祝いの席にふさわしい明るいお色のもの、ご年配の方では上品で落ち着いたお色も素敵です。帯は主にフォーマル向きの華やかな袋帯を選びます。帯締め、帯揚げ、重ね衿、草履バッグなどの小物もフォーマルな印象のものを選ばれると良いでしょう。

 

お宮参り、七五三、入学卒業式の色無地

お子様のお祝いでお母様は、訪問着、付け下げ、色無地からお選びいただくことが多いです。なかでも一色染めの無地は、やや控えた上品な印象となり、お子様が主役となるお祝いでは、敢えて色無地を選ばれる方も少なくありません。帯は主にセミフォーマル向きの袋帯がおすすめです。帯締め、帯揚げ、重ね衿、草履バッグなどの小物も準じたものを選ばれると良いでしょう。

 

 

【日本の絹 色無地(一重蔓唐草文・青磁色)/西陣藤原袋帯(蜀江舞楽文)

 

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お葬式・お通夜・法事の黒喪服と色喪服

黒以外の一色染めのきものが色無地ですが、弔事では、黒の無地である黒喪服、色の無地を色喪服として着こなします。色喪服とは「紫、茶、藍、灰色」などの落ち着いた色目で、吉祥文様などのお祝いの地紋を避けた無地の着物です。葬儀・告別式の喪主や親族は、五つ紋が入った黒喪服に黒喪帯の第一礼装が一般的です。

 

色無地(色喪服)ですが、こちらは故人との関係や場面により喪の略礼装として用いられています。例えば通夜の装いでは「急なお知らせで黒喪服の用意ができず・・・」とのことから色喪服に黒喪帯の装いで弔問し、葬儀・告別式では装いを改め黒喪服に黒喪帯で参列される方もいらっしゃいます。また法事や偲ぶ会では色喪服に、黒または色喪帯を合わせて略礼装の装いをします。※弔事の装いは地方により異なります。地域の風習を大切にお召ください。

 

 

【日本の絹 色無地(牡丹唐草文・桜鼠色)/西陣織・色共名古屋帯

 

お稽古事での色無地

茶道のお茶席やお稽古事での舞台衣装などで着用される色無地では、お師匠さんや先生、精通された方にお伺いを頂きつつ装いを決められるとよろしいかと思います。

 

日常使いとしての色無地

こちらではカジュアル着ではなく、盛装としての日常使いの色無地をご提案いたします。観劇鑑賞・お食事会・同窓会・軽いパーティへのお出掛けにて、訪問着や付け下げでは仰々しく感じられるシーンで、やや改まった印象の装いをしたいときに便利なのが色無地です。

 

この際の帯のコーディネートは袋帯、名古屋帯、八寸帯と幅広くお選び頂けます。無地の着物ならではの帯の組合わせのしやすさがありますので、お洒落で個性的な柄の帯を合わせる装い楽しむこともできるでしょう。

 

また紋のない無紋の色無地でカジュアル的な使い方はもちろん。格式ばらないパーティなどでは、略式となる縫い紋を入れて控えめな装いもできると思います。そんな色無地ならではの着こなしもおすすめです。

 

 

【日本の絹 色無地(一重唐花文・紫色)/秦流舎 手引真綿杢紬 九寸名古屋帯

 

まとめ

色無地はお祝いの席から不祝儀、日常使いなど、家紋の有無や帯の組み合わせで、様々な場面で使い分けることができる万能な着物です。近年では白生地から別染めしてオリジナルのお色をお誂えいただくことも多くなりました。またお手持ちの色無地を好みの色にお染め替えも可能です。訪問着や小紋などの柄の着物とは違う、柄のない一色染めのきもの色無地をぜひお楽しみください。

 

 

 

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