イギリスの旧ポンド制度のルーツはカール大帝 | 古銭収集と三線と

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イギリスの旧ポンド制度と言えば「1ポンド」≒「20シリング」≒「240ペンス」という、「20進法」と「12進法」を組み合わせた貨幣制度だとも言えるのですが、実はこの貨幣制度のルーツは「神聖ローマ帝国」にあったんです。
時は神聖ローマ帝国の「カール大帝(768~814)」の時代に遡ります。
当時の神聖ローマ帝国は貨幣の面で「ビザンティン帝国」や「イスラム圏の国々」が鋳造していた「金貨」にその供給力と信頼でやや劣勢に立たされていました。
しかし神聖ローマ帝国の側には多数の銀の産地や流通ルートを持っていました。
そこでカール大帝は「銀本位の通貨制度」を成立させることで「デナリウス銀貨」と「ハーフデナリウス銀貨」を発行することに成功し、貨幣制度上で優位に立つことに成功しました。
その時の通貨制度は
「1リブラ(£)」≒「20ソリドゥス(S)」≒「240デナリ(d)」というものです。
イギリスの
「1ポンド(£)」≒「20シリング(S)」≒「240ペンス(d)」という「旧ポンド制度」と一致します。
早い話が「神聖ローマ帝国の通貨制度がイギリスでも使われるようになった」というのがその実情と言えるでしょう。
イギリスの独特な「旧ポンド制度」は「イギリスが実は発祥ではない」というお話でした。