山城国一宮  賀茂御祖神社(京都) | 星の道

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神社巡りの記事ばかりです。

時系列的には前回の記事の続きになります。

行願寺で加茂社の木を彫って作られたというご本尊にご挨拶をした後、「そうだ、ご本尊のお里ともいえる加茂社まで行ってみよう」とふと思い立ち、京都市左京区に鎮座する下鴨神社へとやってまいりました。

 

 

(※前回記事はこちらになります)

革堂の参拝をかなり早い時間にしていたおかげで、午前中に下鴨神社に到着できました。
鳥居をくぐり、参道をまっすぐ歩いて本殿に向かいます。

 

こちらが本殿。
下鴨神社は前にも来たことがあって、その時の記事の中で境内のお社については書いてあるので今回は省きます。

 
 
一礼して門をくぐり、ご祭神にご挨拶を申し上げました。
本殿周辺には干支ごとのお社もあって、自分の生まれ年のお社にも併せて御挨拶をします。
 


こちらは当日の拝殿の様子。
クチナシ色の提灯がそれはもう沢山飾られてありました。

クチナシ色と言えば神社でいただける神符がこの色だったりしますが(私がよく貰う地元の天満宮の雷除け神符もクチナシ色です)、このクチナシ色というのは古来から魔除け・厄除けで有名なのだそうです。
こんなに沢山飾られているのは、何かしらの祭事をされる準備なのでしょうかね…?



三井社や井上社にも参拝したので、糺の森の中をゆっくり歩いてみることにしました。
糺の森はご近所の方の散歩コースになってたりもするので(ご近所の方がうらやましい…)、参道で見かける人の数は境内より多い気がしました。
だけど参道自体がかなり幅が広いので、「人でいっぱい」みたいな圧迫感は無かったです。



前回の下鴨神社の参拝記事に書きましたが、前に来た時はここで市(フリマ?)をやってらしたんですよね。
なので参道沿いは沢山のお店が並んでいて、そして出店を楽しみに神社に来ていたお客さんも大勢いらしてて、要はすごく賑やかな空間でした。

「うーん…楽し気な人々の活気で良くないものは寄ってこなさそうだけど、その代わり神社のご神気を感じるのというのもちょっと無理そう…」

なんとはなしにそう思ったので糺の森の参道は通らず、本殿で手を合わせた後は早々にバスで上賀茂神社へと移動しました。



なので今回が初の糺の森です。
大きな参道をのんびり河合社まで歩いたり(前回は参道を通ってもいないので、参道の先にある河合社の存在に気づいてなかった…)脇へと続く小径に入っていって、さらに人気のない場所で森の様子を観察したり深呼吸したりして過ごしました。


そんなこんなの初めて通った「糺の森」の感想。

歩いていてとても気分が良くなる場所だと思いました。なんか軽くなる。
特に参道から少しそれた小径がいいです。人も滅多にいないし。
 


とにかく水が清らかで豊かな場所。
桜井さんが山岳系と言ってられるのがよくわかる。大きな木が沢山あるだけではなくて、ここには大地から湧き出た勢いのある水も存在するからなんだろうな、と思いました。

標高の低い場所(平地)に「山岳系」の神気をひっぱってこれるのはこの木と水、両方の強い気がないとダメなんでしょうね。
私がよく参拝に行く椿大神社の境内もやっぱりこんな感じで、神社の背後にある入道ヶ嶽(ご神体山)のある山系から流れてくる水が金龍明神の滝やかなえ滝になったり、そしてそれ以外の場所では小川となって境内を流れてます。
この下鴨神社に流れる水も神社のさらに北方にある山系から流れ出た水なので、やはり山のご神気を呼びやすいんだろうな。



…などと森の木々や小川を眺めながら考えつつ、てくてく小径を歩いておりました。



こちらは糺の森にある古代の祭祀場跡。
この付近に通行禁止になってた小径が一か所ありました。
「工事中」の説明書き看板があったので、小径の整備をされてたのかも。



少し大きめの小川には白い鯉の姿が。
だけど頭部だけ赤くて「日本国旗みたいな柄だな…」と思いながら写真を撮りました。
(写真ブレててすみません…)



苔生した大樹が幾つもあるのがいいですね。



ここがお気に入り。
身につけていたブレスと腕輪念珠を水に浸しました。
(小径沿いにあるので人目も無いのが有難かった…)


 
 
こちらは大きな参道沿いにある二十二社。
下鴨神社の摂社で、鴨氏の二十二譜始祖神を祀っているのだそうです。



社殿の前には鴨ならぬ鳩が何羽もたむろってました。
(写真を撮った後、おじさんが乗ってた自電車が突っ込んできて見事に蹴散らされておりましたが…)



そんな感じで参道沿いのお社も今回初めてきちんと参拝し、糺の森も思う存分満喫できました。

そしてまだお昼ごろだったので「ちょっと遅くなったけどこれから上賀茂神社も行ってみよう」と思ったんだけど、下鴨神社を出たあたりからなんか尋常じゃないくらい風が強く吹いてきた。

当日の京都市は終日降水確率が5%もいかないくらいの晴天予想だったのに、急に暗くて厚い雲が空を覆うわ冷たい風が強くなるわさらに小雨もパラパラ降りだすわで「どう考えても天気はこれから崩れるだろうな…(←傘持ってない)」と判断し、しぶしぶ上賀茂神社行のバスではなく反対方向の京都駅行のバスに乗車して、そのまま帰路に着きました…。



しかし下鴨神社前から京都駅に着いた頃には小雨は止んで(おい…)、JR線に乗って地元駅まで帰ってきた頃にはきれいな青空が見えたりとかして(おーーい!)、「いやさっきの曇天と強風と小雨はなんだったのよ…?!」と若干恨めしく思ったんですが、その後のニュースを見たら、その日のJR京都線は人身事故、橋梁点検、そしてあともう一つ何かの原因で、午後12時頃から夜10時過ぎくらいまでアクシデント続きでずっと電車は遅延していたようです…。
私が乗ったのはお昼12時前後の普通列車だったんだけど、そういえばその次に来る予定の新快速は20分ほど遅延というような表示がしてあった。
(これはまだマシなほうで、その後もアクシデントが起こるたびにダイヤが乱れに乱れ、2時間遅れとかになってたようです…)



早めに帰ったおかげでぎりぎりそれに巻き込まれずにすみました。
下鴨神社を出た直後に天気がメキメキと崩れだした時は「予報では一日雨なんて降らないと言ってたのに、なんてついてない…」とか「うーん…何か加茂の神様に気に障るような参拝をしたのかな…?(なんでかわかんないけどはよ帰れ的な天気の崩れ方だと思ったんで)」と思ってましたが、あの後に何も思わず上賀茂神社へ参拝に行ってたら、帰りがそれこそ大変なことになってたと思う。



「このまま行動すると厄介なことになるよ」ということを知らせるための天候不順だったんだな…と後になってわかりました。
だけどその時は理由なんてまったくわからないし心当たりも思い浮かびません。
ただ「なんか行けなくされたっぽい」ことだけはしっかりと感じました。

神社に行けない理由の中には「今現在の自分には理解できない」理由もあるということ。
つまり神様にしか見えてない理由というものがあるのだな…と今回は実感しました。

「お前のためを思って天候を崩したぞ」なんてことは神様は絶対に言わないから、後になってその理由に自分自身でちゃんと気が付くという事も、神社仏閣参拝を続けている間に出来るひとつの「学び」なんでしょうね。
(そしてこれは私だけの話ではなくて、多くの方が同じような体験を既にしていたり学びを得ていたりするんだろうなー…と思ってます)


人の意識は狭いので、どうしても全体的・大局的には見れない。
時間軸が絡むとなおのこと。基本的に生きてる人間には今現在の事象しかわからないので、後になって「ああ、あれってそういうことだったんだな…」となる。



全部を理解できなくても、教えてくれるシグナルを自分でちゃんと拾えるように「なんとなくそう思う」という野生の勘はもっと大事にしようと思いました。
そういう実感を得られたことも含めて、下鴨神社に来られてよかったです。