富士銀行(現・みずほコーポレート銀行)と日本交通公社(後にJTBに分離)が、日本ダイナースクラブ(後にシティカードジャパンに分割)を設立しました。
その目的は、外国人観光客の受け入れ態勢を整えるためで、4年後の1964(昭和39)年に開催される東京オリンピックを視野に入れていたと考えられます。
それを象徴するかのように、翌年の1961(昭和36)年、日本が誇る国際的なカードブランドが誕生します。
三和銀行(現・三菱東京UFJ銀行)と日本信販(現・三菱UFJニコス)が設立した日本クレジットビューロー、現在のJCBです。
そして1963(昭和38)年、日本ダイナースクラブがプラスチック製のクレジットカードを発行します。
現在のようなクレジットカードを世界で初めて考案したのは、実は日本の会社だった。
その後、続々と日本の銀行や信販会社が国際ブランドと提携し始めます。
1967(昭和42)年にはJCBとアメックスが、翌年には住友クレジットサービスとVISAがそれぞれ国際カードを発行します。
そして1969(昭和44)年、有名なクレジットカードが立て続けに発行されました。
セントラルファイナンス(現・セディナ)や国内信販(現・楽天KC)に続き、翌年にはジャックスがクレジットカードの発行を始めます。
それ以降もカード業界は発展を続け、1980(昭和55)年にはアメックスが日本初のゴールドカードを発行しました。
バブル経済と相まって、クレジットカードはステイタスとしての側面を併せ持つようになったのです。
アメリカ同様、日本もクレジットカードと経済は比例するかのように発展を遂げてきました。
一方、経済の歩みが緩くなった現在も、クレジットカードは節約ツールとして新たな活躍の場を拡げ続けています。