電話出る時の「もしもし」。 | 女浪士 あずみ

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電話をかけるときに「もしもし」と「もし」を2回言う理由は、妖怪や幽霊を恐れる日本の風習に由来していると考えられています。

そもそも、「もしもし」の「もし」は「申します」の略語ですが、それを2回繰り返して言うのは、自分が妖怪や幽霊ではないと証明するためと考えられています。

それは、かつて日本では、妖怪や幽霊が人間に声をかけるときには、1声(1回)でしか呼ばないという言い伝えがありました。

そして、そのような妖怪や幽霊の1声に返事をしてしまうと、妖怪や幽霊に魂を奪われてしまうと考えられていました。

 そのため、夜道などの相手がよく見えない状況で他人に声をかけるときは、自分が妖怪や幽霊ではないと証明するため2度繰り返して呼ぶのが礼儀でした。

明治時代でも地方によってはこのような風習が残っていて、民俗学者の柳田國男の「妖怪談義」によると、「佐賀地方の古風な人たちは人を呼ぶときは必ずもしもしと言って、もしとただ一言言うだけでは、相手も答えをしてくれなかった」と書き残しています。

そして、相手の姿が見えない電話でも、「もしもし」と「もし」を2回言うのは、こうした風習が影響しているからと考えられています。