テレマン 無伴奏ヴァイオリンのための12の幻想曲 | 山本バイオリン教室(ヤマトのブログ)

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今日は久々に京都アルティに行って、テレマン作曲「無伴奏ヴァイオリンのための12の幻想曲」より第1番~第6番を聴いてきました♪

 

現在、アルティは耐震工事中で、今日は併設されている京都府公館「レセプションホール」にステージを設営されたとても素晴らしい空間で演奏会が行われました。

プレゼンター:森 悠子

バイオリン:立花 楓奈(第1番)

バイオリン:富永 扶(第2番~第6番)

 

プログラム

第1番 変ロ長調

第2番 ト長調

第3番 ヘ短調

第4番 ニ長調

第5番 イ長調

第6番 ホ短調

アンコール

富永氏の演奏による第1番より第1楽章

 

自由席だったので30分前に並び、ステージの真ん前のいい席を抑えられました^^

背景には手入れの行き届いた日本庭園で、とても素晴らしかったです。(終演後、多くの人がスマホで色んな角度から撮影されていました^^)

 

初めに森悠子さんが、今日の演奏会は特別でテレマンのこの曲集は単発で演奏されることはあっても全曲演奏されることは稀で、恐らく日本では初だということを話されました。

 

また、一曲目の楓奈ちゃんは12歳の女の子で暖かく拍手で迎えてください。

2曲目以降の富永さんは調弦を通常より半音下げて演奏され、これはとても難しいこととのこともお話していただきました。

 

このテレマンの無伴奏幻想曲は、4月29日のびわ湖ホール春の音楽祭で、石田泰尚さんがこの中より2曲プログラムに入れておられ聴いていましたが、あまり印象に残っていなく、今日の演奏会もそれ程期待していなかったのですが、はっきり言ってメチャクチャ良かったです!!

 

まず、ここの特別に設けられたレセプションホールのこじんまりとした空間の音響が素晴らしい。

全く余計な反響などはなく、暖かいバイオリンの音が透き通って聞こえました♪

 

初めに登場された立花楓奈ちゃんはちょっと緊張気味でしたが、一呼吸したあと、とても落ち着いて美しい音で演奏を初められまして、全曲暗譜でしかもノンミスで素晴らしい演奏でした。

まだ12歳なのにとても才能のある子だなぁと思いました。

 

2曲目から登場された富永扶さんは3歳よりバイオリンを初められて、僕の師匠の小栗まち絵先生の旦那さんの工藤千博先生に師事し、京都大学文学部卒という珍しい学歴をお持ちの方でしたが、とても落ち着いて演奏とトークをされました。

弦は生のガット弦を貼られているとのことで、弓もバロック弓で、しっかり弓が弦に食いついていて、現代の弦では出せないとても透明感のある美しい響きを奏でられました♫

しかし、生ガットは予想以上に音程が安定せず、曲の間だけでなく楽章間でも何度も調弦されていてとても大変そうでした(^_^;)

バロック弓に生ガットで415Hzのチューニングでの演奏は2月にいずみホールでファビオ・ビオンディさんの無伴奏バイオリンのリサイタルでも聴いていましたが、ビオンディさんは昔からバロックをやり慣れておられるので、それ程チューニングに苦労されていた印象はありませんでした。

 

しかし、このリセプションホールの素晴らしい音響と素晴らしいバイオリンの響きはとてもマッチしていました。

 

お二人ともとてもお上手で、ゆっくりした曲からリズミカルな速い曲まで表情豊かに表現されていてお見事でした!

 

無伴奏バイオリンといえばバッハとかイザイを思い浮かべる人も多いと思いますが、テレマンの無伴奏も全曲(前半だけですが)素敵な曲集で、僕も楽譜を買って練習したくなってきました♪

 

今日は1時間ほどの演奏会でしたが宝石のように美しいバイオリンの音色が聴けてとても幸せなひとときでした(^o^)