人を騙さず、人に騙されず | ドット模様のくつ底

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奈良が好きなライターの瞬間ブッダな日々の記録。
福祉的な目線から心の問題を考えています。


昨日の産経新聞に掲載されていました、

帝塚山大学名誉教授・伊原吉之助氏の

「正論」


「日本に対する国際偏見の壁憂ふ」

の冒頭文には考えさせられました。

人を騙(だま)すな、正直であれといふのは人倫の基本であり、
家庭や近隣社会で必須の徳目です。

 しかし、不特定多数と交はる大社会では正直で通すのは難しく、
寧(むし)ろ、騙すのは賢い人、

騙されるのは阿呆(あほう)といふのが常識です。

だから中国人留学生は日本の住みやすさを認めつつ、
日本人は幼稚と見ます。奇麗事が罷(まか)り通るからです。

国際社会では、簡単に人に騙されぬだけのずる賢さを
備へてゐないと生き延びられません。


(引用おわり

国際社会はもちろん、社会においては、
人に騙されないだけのずる賢さを
身につけておかなければならないとおっしゃっています。

正論の本文には大事なことが書かれています。

今後さらにグローバル社会となり世界がフラット化していくとなれば、
誰もが心得ておかないといけないことでしょうね。

哀しいけれど、子ども時代に親やまわりの人達に
教えられてきた道徳を守るだけでは社会で生き抜いていけません。


素直に人を信じるだけでは騙されてしまう人にもなっていきます。

だから人に騙されない知恵はつけておいた方がよく、

人と信頼関係を築くためには
人を騙してはいけないと思うのですが・・・

「人を騙すより、騙される方が悪い」と考える人達とも
交流していかなければならない社会で、


人を疑うことすらしないで、騙されて泣きをみる人は、
「幼稚」な人となるのです。


大人の社会では、純粋な人ほどバカにされます。

人に文句を言う人は、「文句を言われたくない」と思う人にとって、
強い存在になっていきます。

人に文句を言わない人は、人にとって安心の存在になるので
大切にされるのかと思いきや、
「この人は何をやっても怒らないからこうしてもいいか」という
ぞんざいな扱いにもなりかねません。

それから気ごころ知れた仲間同士であれば
よくあることとしても、
冗談を真に受けてしまうこともありますよね。
相手は騙すつもりがなくても、
真に受けてしまった人が騙されたと捉えてしまうこともあります。

さらっと本気か冗談かを見分けられる人でないと、
人間関係はうまくいきません。。。

なので、
ある程度の遊び心が社会には役に立つようになりますね。

嘘をついて人を騙し、
平然と人をこきおろそうとする人がいる社会なので、

そうされて、いちいち気に病んでしまうようでは、
社会で生き抜いていけないのですよね。

学生時代にも学校、部活動などの集団生活を経験し、
社会の縮図のような経験をしていきます。


そこで傷ついたときに
自分で立ち上がるだけの強い精神力を持つために、

まわりの人はどうサポートしていけばいいのでしょうか。

子ども時代からメンタルを鍛えるようなことや、

その子に合う職業などをともに考えるなど、
社会で生き抜いていける人材になるためにも、
集団生活での体験を通して
人間関係の難しさを教えていかないといけませんね。

そのようなときに、人を騙すことなく、
人に騙されない強さを身につけられますように。


それでは、今日も皆様が健康で幸せに過ごせますように。