今年の『ならら』東大寺修二会特集は「神名帳」 | ドット模様のくつ底

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月刊大和路『ならら』


奈良の情報誌

月刊大和路『ならら』

毎年1月末に発売される号は
東大寺二月堂修二会特集が組まれています。

今回は「神名帳」です。

ちなみに昨年は「過去帳」でした。

いつもながらS編集長の取材力は素晴らしいです。

今回の神名帳特集では・・・

佐藤道子先生、

狭川宗玄長老、

それから親子で参籠する

今年の大導師役、平岡昇修師、
新入りの平岡慎紹師のインタビューありと

読み応えのある内容となっています。

また、特集では
東大寺二月堂神名帳に載る
諸寺神名と現在の社寺対応表が4pにわたり掲載されています。

初夜の「神名帳」奉読の際、
聴聞で耳にするだけではわかりづらいことが
このように活字化されてわかりやすくなっているので、
事前の勉強としてはとても活用できる一冊だと思います。

佐藤道子先生は、
現在、東京文化財研究所名誉研究員でいらっしゃいます。

東京文化財研究所の研究員でいらした、
昭和40年から10年間にわたり毎年修二会を研究され、
『東大寺修二会の構成と所作』
(全4巻)を刊行されています。
辞書のように分厚い本で、
当時はPCなどありませんし、
佐藤先生のこだわりにより、
すべてが手書きでまとめられています。

私も東大寺本坊で本を
お借りして読ませて頂いたりしています。

佐藤先生は女性ですので、
修二会は女人禁制の行とあり、
局での聴聞となります。

そのために
見られない箇所が生じてしまうのですが、

そのような部分に関しては
当時、堂司をされていた狭川宗玄長老に
お尋ねになったり、
管主でいらした北河原公海長老に原稿を見て頂いたりしながら、
本に仕上げていったというエピソードがあり、
大変興味深く読ませて頂きました。

佐藤先生は修二会研究の第一人者のような存在です。
今も毎年修二会の聴聞をされています。

今年の堂司役、上司永照先生の話によると、
毎年、お着物でお越しになられるとのこと。

今回のインタビュー記事により
その理由がわかりました。

ずばり!防寒だったのですね。。。

夜の聴聞はとても寒いので、
聴聞者はさまざまな工夫を凝らして防寒をしますが、
先生は
いろいろ防寒を試され、
お着物の、それも絹の袷(あわせ)がいちばんであると
ご判断されて以来、
お着物をお召しになっているということがわかりました。


私も防寒をして、
今年も修二会の勉強をさせて頂こうと思っています。

修二会を聴聞される方におすすめの情報誌のご紹介でした。


それでは、今日も皆様が健康で幸せに過ごせますように。