『修験道っておもしろい!』 金峯山寺 田中利典師 | ドット模様のくつ底

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修験道っておもしろい!/白馬社
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金峯山修験本宗宗務総長
金峯山寺 執行長(しぎょうちょう)

田中利典様のご著書です。



利典様の魅力って何かなと思うと、
まさに「言葉力がある」ということなのだろうなと思います。


タイトルの通り、
修験道や山伏について、よくわかる本です。

利典さんは若い人に
「山伏って何? ふつう知らないんじゃないですか。
(ハンマー投げの)室伏(ムロフシ)なら知ってても・・・・」と
言われたことがあるそうです(笑)

山伏について知らない方が多いのでしょうか。
そういう方には是非とも入口として読んで頂きたいです。


各章ごと、リードがあるのですが、

③の「へなちょこ山伏が吠える、泣く、語る」で
書かれているリードを引用します。

修験道はその厳しい修行のイメージとは違うのだが、
在家中心の仏教である。
山での修行を行わないときは、
里の行と呼ばれる在家僧侶として活動している。

ここにもまた、修験道のもつ多神教的で大らかな
宗教観の世界が展開している。

それは、日本人が宗教的に豊かな感性を
もっていることを物語るものなのである。

神道あり、キリスト教あり、仏教あり、
でありながら、調和し、それらが争うことをしない。

この日本人がもった諸宗教を共存させる感性こそ、
テロと戦争を終わらせる唯一かつもっとも有効な道なのではないか。


日本人というのは、
クリスマスにはパーティを開いてお祝いしたり、
一週間後のお正月には寺社で参拝していたり。。。
といった具合に、いろんな宗教行事を宗教問わず楽しんでいたりしますね。

それって日本の文化を知らない人にとっては滑稽なことなのかもしれません。

でも、引用文のように考えると
日本って素晴らしい国だなと思えたりしませんか。

利典様の本はどの本も面白く読ませて頂きました。
この本もおすすめです。

利典様は、
今度上梓する『学べる!世界遺産の本 奈良』では、
「紀伊山地の霊場と参詣道」の章で、
ご参加頂いている方なのです。

去年、ある方のご紹介でお知り合いになり、
お仕事でもご縁を頂くことになりました。

はじめてさせて頂いたお仕事なだけに、
わからないことも多く、学びも多かったです。

利典様の「言葉力」に考えさせられることがありました。

今、尊敬しているお坊様のお一人です。

9月1日(土)の出版記念イベントには、
前日の東北の震災復興の護摩法要を終えられたあと、
直行でイベントにご参加頂くことになりました。

お話が面白い方なので楽しみにしています。。

こうしてお忙しい中でもイベントに来て頂けることは、
利典様のお人柄の良さがうかがい知れるようでもあり、
私にとっては本当に有り難いことだと思います。

大切にしたいご縁です。


さ、イベント頑張るぞ!