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大仏殿大棟に黄金に輝く鴟尾(しび)
現在の東大寺大仏殿の鴟尾は
唐招提寺の鴟尾が原型となり、
明治13年からはじまった明治の大修理の際に再現されたものです。
これは木製の骨組みを厚板に張り、銅板を張った上から
さらに金箔を二度押ししています。
中国では後漢以降、大棟の両端を反り上げる建築様式が流行りました。
これから中国などの大陸で変化し、
3c~5c頃に鴟尾になっていきました。
唐時代末になり主に鴟尾は魚の形や、
鯱の形などへと変化していったそうです。
日本へは飛鳥時代に大陸から伝えられたと見られていますが、
詳しくはわかっていません。
鴟尾が屋根の最上位に設置される理由は、
火除けのまじないであるとか。
魚が水面から飛び上がり尾を水面上に出した姿を具象化してあり、
屋根の上面が水面を表し、
水面下にあるもの(建て物本体)は燃えないという
言い伝えがあるんです。
もう二度と悲劇が起きませんように。
鴟尾にもその願いが込められています。
願わずにはいられないことがたくさんあります。
寺社仏閣にはそのことを
教えて頂いているように思います。
今日も一日、
皆さまが幸せでありますように。