毎年多くの観光客が訪れる法隆寺。
その広い境内の中、
観光で訪れる方は少ないけれど、
民間信仰の根付いているお堂があります。
それが
西円堂 です。
↑こちらは中門と五重塔。
中門より向かって左側(方角で言うと西)へ行くと
三経院と西室があり、
その西側をさらに北へいくと西円堂があります。
石段を上がります。
↑西円堂です。
奈良時代、橘夫人(藤原不比等の妻で、光明子の母)のご発願により、
行基菩薩が建立したと伝えられています。
(現代の建物は鎌倉時代建立で国宝)
こちらは地元の方々がよくお参りに来られるところです。
御本尊は薬師如来座像で国宝です。
通称「峰の薬師」と呼ばれています。
現存する乾漆像の中で国内最大である
そうです。
西院伽藍の諸仏とはまた違う
味のある親しみやすさがありました。
堂内東には千手観音像も安置されています。
かつて円陣には各時代にわたる、
刀剣など武具類や鏡、絵馬などが
多数奉納されていました。
今は倉庫に納められて、
陣内に錐(きり)などが少しだけあります。
戦時中はこちらにあった武具が持ち出されたとか。
また錐には地元での言い伝えがあり、
耳の中に錐の先を少しだけ入れると
(ちょっとイメージしにくいですか?)
耳の病気に効くらしいです。
↑お堂の北西側。
こちらの中に賓頭盧尊者様がおいでになります。
ちょっとおそるおそる(笑)、引き戸をあけてみてください。
(鈴の方ですよ)
小さなおびんずるさんがおられ、その左手が実は・・・・・・、
取ーれーてー、しまうんですねー。
ちゃんと取れるように作られていますから、安心してお取り下さい。
その手で、頭をなでなですると、
賢くなるそうですよ。
もちろん、やりましたよ!
こういう話は地元では有名なことですが、
実はあまり知られていないのではないかと思い、
今日はご紹介しました!!
↑西円堂から見える五重塔です。
もう、修学旅行のシーズンですね。
秋晴れの空のなんと美しいことでしょう。
今日12日は「仲秋の名月」。
6年ぶりの満月であるそうです。
いいお月見ができたらいいですね!