2023年4月13日 やってみることがだいじ。 金沢八景 春 | 横浜市中区の山手パーク歯科のブログ(石川町)

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横浜市中区石川町の歯医者が日々の生活で気付いたことを綴る趣味の日記です。最近では歯科の話以外の趣味やペットのブログにになりつつあります。。。

   2023年4月13日 やってみることがだいじ。
              金沢八景 春


 4月である。

学校では入学式が行われ、桜はだいぶ散って葉桜に移行し先日は投票にも行って来た。

色々なことが変化する春なので、このブログもいつもの「です・ます調」ではなく「だ・である調」を採用してみることにする。

11年間に32回アップされ3年前に終了したこのブログの人気シリーズ「吾輩はトイプードルである」(そのブログはこちら→吾輩はトイプードルである)が「だ・である調」だったのが懐かしい。



新型コロナウィルス感染症第8波の新規感染者数は今年に入ってから減り始め3月からはかなり少ない状態が続いている。

新聞には旅行の広告が溢れ、ニュースは休日の行楽地の人出や外国人観光客の増加などを取り上げている。

この経済的な盛り上がりを「リベンジ景気」と言うようだ。

あんなにコロナでもちきりだったのに、減ったことはニュースにもならない。

このまま予定通り5月の連休明けに感染症分類が2類から5類に移行して、あれだけ大騒ぎだったコロナも過去のものになって行くのだろうか。

しかし、いまだに横浜市内のリハビリ病院でフロア限定ではあるがクラスターが発生していることなどを耳にすると、とてもそんな気にはなれない。



この春、わが家も大きな変化を迎えた。

2年前の次女に続き、長女も一人暮らしを始めることになり巣立って行ったのである。

と言っても二人とも横浜市内の職場の近くに部屋を借りただけなので、遠くへ行ってしまったわけではない。

実際にちょくちょく帰ってきている。

自宅から通勤できる距離の職場なので経済的にはムダなのだが、私はそれだけの価値があることだと考えている。



私は年齢的には「バブル」と呼ばれる世代に該当し、娘たちはバブルジュニアなので「ゆとり世代」である。

娘たちは友人の結婚式に呼ばれることが増え、母親になった友人もいる。

私が若かったバブルの時代は今よりも女性は家庭を守る役割が社会から期待されていた。

当時、大学や短大などを卒業した若い女性の多くは就活して社会に出ることなく趣味や習い事に精を出していて、肩書としては「家事手伝い」ということが多かったように思う。

流石に「花嫁修業中」はそのとき既に死語だったが結婚前に社会から時間的猶予が与えられ、これを利用してお見合いなど今でいう婚活期間にある立場をそう呼んでいたのだろう。



しかし今や女性の社会進出が進み、いずれ将来専業主婦になるにしても女性もみんな就活して社会人になるように世の中が変わった。

女性も社会に出れば必然的に仕事、時間、責任などに追われて色々な意味で余裕がなくなってくる。

わが家の娘たちも社会人になって何年かたち、忙しそうにしているのでそれぞれの職場で戦力になり、きっと微力ながら社会のお役に立っているのだろう。

この状況の中、実家で暮らしていると本人は楽でいいのだが何もかもが面倒くさくなり、精神的な成長のスピードが遅くなってしまうように思うのだ。

人間は弱い存在なので誰しもラクな方へ流されてしまいがちである。

そして忙しくしていると時間がたつのはあっという間だ。



色々なことに追われているのに生活にまで追われるのはかわいそうにも思う。

しかし実家でヌクヌクしていても私たちがいつまでも守ってやれるわけではない。

私たちが亡くなって初めて一人暮らしになったときに本人の年齢が50、60台ということになるよりは、若くて体力的な余裕がある今のうちに一人暮らしを経験して生活と向き合い、自分を見つめなおし将来を考えるのは精神的な成長を促すと思うのである。

人生は分岐する分かれ道の連続であり、そのどちらの道を選択するのかによってその人がどんな人なのかが決まる。

だいぶ前のベストセラー「もしドラ」のドラッカーの言葉だったと思う。

「人生が難しいのは職業や配偶者など人生を大きく左右する要素を選択する時期が、経験の浅い若い年代にあるからである。」



確かにその通りである。

そして人生は短い。

しかし、それらは誰しも同じ条件なので不公平とは言えない。

どうせやらなければならないことがあるのであれば前向きに取り組むべき気がするが、あまり積極的だとガツガツ感が出てバランスが悪い。

みんな人生は難しいのである。



人生において経験とタイミングは重要な要素となる。

わが家の娘たちが親元を離れて一人で生きてゆけるようになる経験をするべきは、今がその時だと思うのである。

頭では理解しているつもりでも、やってみて体感しなければ本当に分かったことにはならないことが確かにある。

失敗を恐れずにやってみることがだいじだと思う。

一人で生きていくことがどれだけ面倒かが分かるかもしれないし、一人でいる気楽さが気に入ってしまえばずっと一人でいる選択肢も今の世の中にはあるのだから。



娘たちの一人暮らしに関して妻は心配そうで反対していたのだが、失敗したら帰ってくることができる今のうちに一度やってみなさいと私が肩を押してやった。

バブルの金持ち父さんになれなかった私のせめてもの親心である。