ピンクのポンポン★91-1
尚、ピンクのポンポンの時計は、今も去年の夏のソロツアーで止まったままなので、登場人物が過去の出来事を考える時、1年の時差が生じますので、ご了承下さい。
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派遣社員という安い給料で一人暮らしをしていると、全く贅沢をしていなくても、服にお金をかけられないのが現実。派遣先の皆も同じ状況のようで、独身で実家暮らしでない限り、皆、着るものにお金が掛けられないのが現実だった。
交通費が支給されないので、天気を問わず、自転車で通勤している人も多い。
好んでハケンをやっているのは、夢を追いかけている一割程度の人達くらいで、残りは皆、仕方なくハケン生活を送っているのが、ハケンの現場で働く現実だ。
家賃に光熱費、食費を引くと、手元に残るお金は少ないのに、そこから二年に一度の家賃の更新料を積み立てると、殆ど手元にお金は戻らない。
Wワークに挑戦したこともあったけれど、二ヶ月で体力に限界を感じて、諦めた。
大学時代の同級生が正社員として働き、会社が借り上げたマンションに安い家賃で暮らし、きちんとボーナスを貰って、年に二回は海外旅行へ出かけることが当たり前という生活が羨ましくてならない。
何が原因で、就職活動の結果に、こんなに大きな差が生じたのだろう?といつも思う。
同じく学生時代、就職活動に失敗した友達もハケンとして働きながら、私同様、今も正社員への道を探しているみたいだけど、面接を受けにゆく度に厳しい現実が待ち受けているのは、彼女も私も一緒だった。
求人誌に『誰でもできるかんたんな事務仕事』という説明書きのもと、正社員が募集されていると、求人先へ問い合わせの電話を掛けても、先ずは履歴書を郵送して下さいという一言で電話を切られてしまう。そして、ひどい時は履歴書を投函した三日後には、一次不合格の通知が届いたり、投函から一ヶ月以上も過ぎてから不採用通知が届くことが当たり前だった。
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