ピンクのポンポン★88-8
尚、ピンクのポンポンの時計は、今も去年の夏のソロツアーで止まったままなので、登場人物が過去の出来事を考える時、1年の時差が生じますので、ご了承下さい。
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「でね、一日目は彼と行くけど、二日目は一緒に行って」
彼女は照れるよう言ってから、手を合わせて、ウインクまでした。
「……。どうして?」
「だって、いつも一緒に出かけているのに、出かけないと物足りなくて…… 良いでしょ? ね?」
「別に、いいけど……」
「ありがとう」
彼女が私の右手を両手で握りしめた。そして、そのまま私に耳打ちした。
「ねぇ、どうして誘ってくれないの? 結婚準備で忙しくても、ちゃんと誘って欲しかったなぁ」
「ゴメン」
言ってから、私は苦笑いを浮かべた。
幾つかの映像に大笑いした後、客電が落ちてSEが流れ始めた。
「今夜も東京ドームでも、頑張ってピンクのポンポンを振ろう!」
心の中で叫びながら、私は立ち上がったのだった。
立ち上がって隣を見ると、彼女も私を見ていて、ピンクのポンポンを握ったまま、ガッツポーズを見せたので、私もガッツポーズを見せてから、ボクシングみたく、右拳を彼女の右拳に軽くぶつけた。
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