ピンクのポンポン★88-6
尚、ピンクのポンポンの時計は、今も去年の夏のソロツアーで止まったままなので、登場人物が過去の出来事を考える時、1年の時差が生じますので、ご了承下さい。
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横浜アリーナで彼と話をした日から二ヶ月近くが過ぎた今年のお正月、彼女から会って話がしたいと連絡があったので、久しぶりに二人で食事に出かけた時、クリスマスに彼からプロポーズをされたことと、年末に彼が一人で彼女の自宅を訪ねて、正式に両親にも結婚の申し込みをしたことを告白されたのだった。
おめでとうの言葉よりも先に、気になっていたことを訊いた。
「彼の御両親は?」
「彼がね、僕は親も彼女も両方、好きだし、大切だから、彼女と結婚します。
彼女と結婚して幸せになったら、もっと親孝行できる筈だからって言ったら、お義父さんが納得してくれて、お義母さんを説得してくれたみたいなの」
嬉しそうに話す彼女に、
「それで、大丈夫なの?」と、更に質問を続けたら、
「もしも、お義母さんがやはり反対!って言い出しても、結婚してから説得するし、そのことで私に心配も迷惑も掛けるつもりはないからって」と、彼女は幸せそうに話してくれたのだった。
安心した私は、彼女と向かい合って座っていた椅子から立ち上がると、隣に座り、抱きしめてから言った。
「おめでとう、絶対に幸せになってね」
彼女から返事の言葉は聞けなかったけれど、大きく頷いてくれたのだった。
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