長い時間の流れの中で【124】 1・17 新しい生活 | ぴかるんのブログ

ぴかるんのブログ

ピンクのポンポン

ピンクのポンポン★80(80-124)

※阪神・淡路大震災を源とする物語(フィクション)です

 尚、ピンクのポンポンの時計は、今も去年の夏の代々木体育館で止まったままなので、登場人物が過去の出来事を考える時、1年の時差が生じますので、ご了承下さい。


§☆§★§☆ V⌒⊥⌒V ☆§ ★§☆§

 中学二年の時に放送されたドラマは、母や妹と共に三人で観ていた。最初は私一人で観ていたけれど、私が熱心にドラマを見入っている姿を見た母も、共にドラマに見入るようになった。そして、母と私がドラマの話をしているのを聞いて、小学六年の妹も共にドラマに見入るようになったのだった。

 祖父母が遊びに連れて行ってくれた観覧車がドラマに映った日は、ドラマが終わってから、また、出かけたいねという話と、タクシーに乗ったまま先生の所へ戻った方が早かった筈!などと、三人で笑って話した。

 でも、三人で笑っている時、いつも心の奥では、父のことを考えていた。
 「もしも、今、父が一緒に暮らしていたら、どんな反応をしていたのだろう?」
 そんなことを考えながら、母や妹と話しをしていた。避難所で、母が経験した悲しみや苦しみを考えると、両親の離婚を止めることは絶対に、出来なかった。
 そして、穏やかな時間が流れても、自分の父親が“他所の家族の父親”でもあろうとしたことは、悲しくてたまらなかった。ただ、震災さえなければ、又は、避難所だった小学校の体育館で一緒だったおばあちゃんが死くならなければ、あのまま幸せな家族としての暮らしが続いていたのに……と考えては、淋しく感じていたのだった。

バナー

ポチ&ポチと応援、宜しくお願いします!!!
<(_`_)>
{ ナオミ様の
次の舞台の

相手役が気に入らない!

マリコ様は好きな女優さんの一人
 ]