講師初日、これがまた大変で | 小学校非常勤講師のブログ

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退職して非常勤講師をすることにしました。毎日があわただしく過ぎ去っていくので、日々の記録を書いていきます。学校名は伏せておきます。似たような学校、似たような先生がいたとしても、たまたま似ているだけですので気になさらないでください。

 で、月曜日になったわけです。これがまた大変で。
 朝は、子どもの登校時刻をはずして出勤したかったのですが、速いのは時間を持て余しすぎますし、遅い時間はバタバタします。
 それで、さぁ、出勤するぞと思ったら、家の近所の子どもの登校時間です。道路をわいわいがやがや言いながら登校しています。月曜日ですので、ぼんやり歩いている子どもも多いのです。そこを車で通るのは危険。で、ちょっと待ってから出発しました。
 ところが、ちょっと遅らせて出発すると、勤務先の学校の登校時間と重なってしまいました。横断歩道を渡る子どもが通り過ぎるまで随分待ちましたが、これから自分が触れ合う子どもだと思うとイライラもしません。のんびり待ちました。
 職員室へ行くと、校長先生も教頭先生も教務主任の先生も不在でした。仕方なく、一人で校長室で待っていました。
 朝の打ち合わせが始まる10分前ぐらいに校長先生が校長室へ戻ってこられ、教頭は親戚にご不幸があって、今日は欠席ですとのこと。じゃ、今日の仕事の内容は教務主任の先生から聞くことになるのだなと思いました。急なことはあるものです。
 ところが、少し後で教務主任の先生から聞いた話が、またまた急な話。5年の担任の先生が、今日は10年研の日だった、それを忘れていた、というのです。その先生は今日1日研修で不在ですとのことです。
 しかも、全学年で健康診断、5年生は延期していたプール清掃が今日はできそうなので今日実施する、1年生はCAP、4年生は警察の人が来て行う交通安全教室・・・と行事が重なっています。そこへ教頭先生が欠席、5年の先生が出張、と手薄です。・・・ということで、私に出番が回ってきたわけです。
 1時間目は5年生の教室で算数の復習プリントをするので、その支援。2時間目と3時間目は5年生のプール清掃の手伝い。4時間目は読書指導。そして給食指導。5時間目は家庭科があるので、その学習支援、6時間目は体育の支援に入って欲しいと。う~~ん、初めての学校で、これは・・・試練だなと思いながら聞いていました。
 で、朝の打ち合わせの時間です。打ち合わせの最後に紹介の時間があると思っていたのですが、最初に紹介がありました。校長室で待っている間に考えていた、「何も分かりませんので、お気軽にお声をかけてください」とだけ言いました。何か変ですが、まぁいいでしょう。
 で、教務主任の先生と一緒に、今日5年の先生のクラスへ。担任の先生とすれ違った際、ちょっと落ち着きのないクラスなので、と言っておられたが・・・さぁ、どんなクラスだろうということで、行きました。
 1時間目は教務主任の先生と一緒に算数のプリントをしました。子ども達にさせて、私たちが丸付けをするのです。3枚のプリントを用意されていましたが、これはちょっと量的に少ないなと思いましたから、追加の問題を黒板に書きました。いわゆる3色問題で、地図帳の地図を紙に写させて、それで都道府県をいくつの色で塗り分けられるだろうか、という問題です。元はヨーロッパの国を3色で塗り分けられるだろうか、という問題で、5年生は社会で地図帳の勉強もしますし、算数的にも、図工的にも面白い問題ですので、ちょうどいいかと思ったわけです。唯一、教務主任の先生に、こういう問題を出しますがいいですか、と聞かなかったのが問題です。
 子ども達の答えを見ると、金曜日の校長先生の話よりは、少しできが悪かったです。九九がきちんと覚えられていない子、引き算を間違えている子、問題文を読み間違えてかけ算の問題なのに割り算で計算している子、等が若干いました。教務主任の先生と半分ずつぐらいの子どものプリントを見たわけですので、ちょっと力の弱い子が多いかな、という感想を持ちました。
 また、例の如く、私によく近寄ってくる子どもがいます。新奇に近寄る子どもです。その内の多くの子どもはかわいそうな子どもです。愛に満たされていない子どもです。ところが、それを横から見ている子どもがいます。私のことも見ています。私がこの子どもにどう対応するかを見ているのです。それも分かっていて、愛に満たされていない子どもに対応していかなければなりません。別に、私にちょっかいをかけてくる子どももいます。この先生はどこまで許してくれるのだろうと探りを入れてくる子どもです。学級担任はここで、だめはだめとはっきりしなければなりません。そうでないと足をすくわれます。私は担任ですから、責任はありません。でも、これからのことがあるので対応には注意しなければなりません。私も足をすくわれるのです。
 他のクラスの子どもも寄ってきます。その子達への対応も注意しなければなりません。
 2時間目と3時間目はプール掃除です。プールまで行くには運動場を少し通ります。プールまで舗装された道を通るわけではないのです。下靴がいるのです。ところが持ってきていません。で、革靴でプールまで行き、そこで裸足になってプールサイドへ行きました。帰りも同じです。
 体育主任の先生から、プールサイドの側溝の掃除をしたいから、その蓋(ふた:グレーチング)を取り外して欲しいということでした。おお、力仕事!
 以前、腰を痛めたことがあるので再発しないように注意しながら作業をしました。ところが、きっちりはまっていて、しかもコンクリートが膨張して、持ち上がらない蓋(ふた)があるのです。プール関係の道具を置いてある部屋を探しましたが、持ち上げる道具は見つかりません。
 仕方なく、教務主任の先生に声をかけて、校務員室(用務員室)を探してきます、と言って探しに行った。校務員室ってどこにあるんじゃ?と探すとそれらしい部屋がありました。ところが、大工道具のような物は全くないのです。草刈り機だけが4台ありました。草刈り鎌もたくさんあったなぁ。よく見ると金槌が1丁あったので、ないよりましかなと持って行くことにしました。
 で、次に職員室で事務の先生に、こういうことをしているのですが、こんなのありますかと聞いていると、校長先生がやってきて、教頭先生の机の中からドライバーとかを出し、これでは?とか仰りましたが、それでは溝の蓋は持ち上がりません、太いバールのようなものが欲しいのですが、と言ってみたが、誰も知らないみたいでした。でもまた校務員室へ行って探しましたが、見つからず、ふと見ると印刷室で事務の人が何かを探しているのを見つけ、声をかけた。この学校には校務員さんはいないのですか、と聞いたら、横にいた人から「私が校務員です。そんな仕事はしませんから。」と言われた。あ~あ、今日の失敗。
 明日教頭が出勤して鍵を借りることができれば、時間があれば運動場の体育倉庫の中を探してみよう。とにかく金槌を1丁を持って帰りました。
 で、プールに戻ると体育主任の先生が、セアカがいるとか言うのです。教務主任の先生も同じようなことを仰っていました。ところが、どちらもセアカは見たことがないと言うのです。プールに? あれは熱帯性で、水を嫌うと聞いたが・・・。プールは熱いのでまあOKだが、水はたくさんあるからいるかな、とか思いました。大きな蜘蛛だったと仰っていました。
 で、蓋外しの作業に復帰していると・・・いたのです・・・セアカが。でも、腹の部分が少し細いのです。後家さんのおしりというより、柳腰だなぁという感じです。(これはセクハラ発言です。ごめんなさい。でもこの表現が一番合っているのです。もっと良い表現がありましたらお教えください)。柳腰ですが、腹に例の赤い模様があります。これはこれはということで。とりあえず教務主任の先生の報告し、校長先生に報告は、と言うと、私の方でして欲しいということで、職員室へ行きました。
 2回目の職員室です。校長先生は警察の方の応対で話ができず、教頭も不在、とにかくそこにいた事務の先生に聞くと、去年の話では、各学校で対処してね、という市教育委員会のお達しがあったそうです。まぁ、それでいくか、と。
 で、その話を聞いて、プールに戻りました。
 全部のグレーチングを外すと、全部で6匹以上のセアカがいました。プールのセアカは全部退治したと思います。でも運動場には側溝もあり、その蓋の裏や会所の蓋の裏にきっといると思います。また、学校の近くの民家の日当たりの良さそうな庭に、たくさんいるのでは?そんな話を聞いていない? 誰に聞いたら分かるのだろう。
 2時間、プールにいましたが今日は暑かったですね。水分不足になって職員室に戻ると栄養教諭の先生に水の飲み方を教えてもらいました。「栄養教諭の先生ですか。それで学校のホームページの給食のページが充実しているのですね」と先生には言いました。
 そういえば自分用のコップを用意していませんでした。帰りに買わないと。外靴は家にあるので明日持って行きます。
 4時間目は読書指導です。教室で子どもの様子を見ていると、いつまでたっても動こうとしないのです。図書室へ行かないのです。4時間目が始まって10分もたって、とうとう聞きました。いつもどうしているの?と。そうすると、先生が「さあ、行きますよ」と言ったら、廊下に並んで出発するのだそうです。それまで待っているのだそうです。あらまぁ、と思いました。「低学年の子どもだったらそうすると思うけど、5年生になってもそうなの?」と聞くと、6年生もそうだとのことです。これにはう~~んと思ってしまいました。でも、まぁ、子どもが言うことですし・・・。
 で、図書室には15分遅れで到着しました。すると、なんと学校図書館に司書教諭がいました。市長さんが教育にはお金をかけると言われ、市の予算で配置しているそうです。前の市長さんも教育畑の人でしたが、そうじゃなかったなぁ、と思い、思わず、すごいなぁ、と思わず言ってしまいました。
 途中で谷川俊太郎の「これはのみのぴこ」の読み聞かせをしました。例の一息で読むやつです。2年ぶりぐらいの指導なので2回ほど失敗しました。指導が終わると、子ども達の中に本を手にとって読む練習をする子どもがいました。これだからやめられないのです。
 4時間目終了のチャイムが鳴っても子ども達は動きません。さっきと同じだろうと、今度は「さぁ、教室に戻って給食の用意をしますよ」と言いました。う~~ん、まるで担任補助より、担任だなぁ。しかも指導がちょっと・・・。
 給食もいつまでたっても準備を始めません。そのはずです。校内に単独調理場があるのですが、そこから教室近くまで調理員さんが給食や食器を運んできてくれるのです。調理場まで取りに行かなくてもいい。すごい!
 で、給食を配膳し、いただきますをし、食べていると、どこかのクラスの子どもが「健康診断があるので来てください」とのこと。えぇ、まだ食べているよ。
 とにかく保健室へ行きました。まだ食べ終わっていない子どもはどうしたんだろう。この辺、教務主任の先生に連絡するのを忘れていた。今日の失敗!
 保健室では、子ども達の中にしゃべる子どもがいて、ちょっとうるさかったです。学年主任の先生がついてくれましたが、その先生から再三注意されていたので、いつもの「黙って喋れ」を指導しました。それでも、わからない子どもがいました。学習障害の子どもだったのかも知れない。不明です。
 教室に帰ると、「後5分で掃除の時間が終わります。」とか言う放送が入った。あと5分でできる掃除をしなさい、と言ったが、なかなか伝わりませんでした。指示待ち人間の子どもが多そうです。
 で、5時間目のチャイムが鳴りました。予定では家庭科の先生が来て私と一緒に指導するはずでした。ところが待っても来ないので探しに行くと、他の子どもを指導しています。これはちょっと来れないなと思っていると、別のクラスの健康診断が入り、家庭科の先生は教室には来れないことが判明。仕方なく教室に戻り、家庭科はちょうど裁縫の導入部分の勉強をしているところだったので、裁縫の学習の意義について指導しました。この消費生活の社会の中で、なぜ、裁縫の勉強をするのかという。針と糸の発明が人類の生活を激変したこと。この勉強をすることでちょっとした「困ったこと」に困らなくなること、それで私はソーイングセットを持ち歩いていることの話をしていました・・・すると・・・体育専科の先生から、子ども達を運動場へ来させて欲しいという連絡がありました。えぇ?家庭科の授業じゃないの?と連絡に来た子どもに伝えさせると、また連絡が来て、私も運動場へ来て支援に回って欲しいとのこと・・・・。
 で、家庭科の先生にそれを伝え、運動場へ。リレーのバトンの指導を行いました。さすが体育主任、バトンの受け渡しの指導は上手でした。
 5時間目が終わり、職員室へ。勤務が終わったので出勤簿に印を押して帰ろうかと。すると、勤務表に私の勤務時間は13時半で終わっていると。おやまぁ、1時間もサービス残業をしてしまった。
 さぁ、帰ろうとすると今年新任の先生が来て、いろいろお世話になりますと挨拶されました。できた人です。子ども達が言うことを聞かないのです、困っていますということを仰られました。そこで、「子どもの目を見てお話ししてください。子ども達にも先生の目を見て話を聞くようにしてください。」ということと、「毎朝、目を見せてください。」と言って、全員の子どもの目を見てください。見た後で「あぁ、いい目をしています。今日1日、しっかりがんばるぞという眼ですね。」とか「しっかり勉強するぞという眼ですね」とか言ってください、と伝えました。先生が注意してやれば子どもが変わってくるのですが、新任の先生には難しいのです。やってみせれば分かるので、今度教室へ行くことがあれば、やって見せましょう。でも、これって学習支援員の仕事内容?
 ということで帰りました。
 今日は、初日とはいえ、なかなか充実した1日でした。
 年に何回か、行事が立て込んでいるのにアクシデントが続き、学校が大変な時があります。なんとかやりくりして乗り切っていますが、外部からは普段の学校の姿しか見えません。そんなものです。
 帰りに、水のペットボトルを3本と、100円ショップで、コップを買いました。今日は暑かったですから。