先日、カラコルム山脈の7,000m峰であるスパンティークで、日本人の登山ガイドの方が亡くなる遭難事故が発生したことについて触れた。



同じ山で再び日本人の訃報がニュースで入ってきた。



長野県で高校の山岳部を長く指導してきた方で、ピークハントした後の下山中に、クレバスに滑落してしまったとのこと。


僕は存じ上げなかったが、山岳部の指導者として有名な方らしい。記事を読むと、素晴らしい指導者だったんだろうなということがよく伝わってくる。


今回の遭難事故の原因となったクレバス。氷河の割れ目で、場合によってはかなり深くなっているケースもあり、落ちたらタダでは済まないと言われていることくらいは知っていたが、こういうニュースに触れて、改めて恐ろしさを痛感した次第だ。


人気漫画「岳」の中でも、登山者がクレバスに落ちてしまう場面が描かれることがあって、漫画の中では、主人公の島崎三歩が何とか助け出してしまうのだが、やはり現実はそう簡単ではないのだろう。


僕はそんな危ないクレバスがあるような山を歩いた経験はないが、軽いクレバス的なものということであれば、4月に歩いた立山で目撃した。



雪が裂けていて、下を覗き込むとかなり深くなっているような箇所があり、これは絶対に落ちたくないなと思ったものだ。クレバスと言うレベルではないのかもしれないが。



多分、これのもっと凄まじいバージョン、かつ、その上に積雪があって、クレバスとわかりにくくなっていたりするというのが、高峰登山におけるリスクなのだろう。考えただけでも恐ろしい。


ただ、恐ろしいのは事実だし、僕が行くレベルの雪山でも色んなリスクがあるのは承知しているが、それでもやめてしまおうとは思わないから不思議なものだ。


とにもかくにも、亡くなった方のご冥福をお祈りすることとしたい。