千畳敷カールで過ごした2日間。


初日は荒れた天気の中でビバーク講習。



ビバーク講習としては絶好のコンディションであったが、それと引き換えに千畳敷カールの絶景を手に入れることは叶わず。


そして2日目に雪崩対策の講習を受けようと、ホテル千畳敷に宿泊。



しかし、積雪の影響でお昼過ぎまでバスが動かず、ガイドさんが来られなくなり、結局2日目の講習は中止となってしまった。


身動きが取れず、午前中は千畳敷でのんびりと過ごすこととなった。



あんなに荒れていた天気は嘘のように回復してきて、9時過ぎにはすっかり青空に。何とも言えない青の美しさ。




南アルプス方面には立派な雲海。ということは、下に降りれば曇っているということ。その意味では、この標高にいるからこその青空とも言える。



ロープウェイは運休なので、登山者も観光客も来ない。カール内には足跡一つもない。まさに貸切状態だ。


仮にロープウェイが動いたとしても、雪崩のリスクが高過ぎて、本日は誰ひとりとして登る者はいないだろう。




ホテル近辺を少し散策しながら、貸切状態となった千畳敷カールを観賞。同じ青空でも撮った時間が少し違うだけで違う青。





初日に見たときは宝剣岳という漢字を認識できたが、2日目はほとんど雪に埋もれている。



宝剣岳はこれまで登りたい山リストには入れていなかったのだが、こんなカッコいい姿を見せつけられてしまっては、登りたくならない方がどうかしている。



というわけで、あくまで夏山シーズンになるとは思うけど、宝剣岳もそのうち登りたい山リストの仲間入り。



そんな宝剣岳だが、最初は隣にある山を宝剣岳と勘違いしてしまった。



こちらはサギダルの頭というピークらしい。



最初に宝剣岳の看板を撮った際、たまたま斜めのアングルで撮ってしまったので、その先にあったサギダルの頭を宝剣岳と思い込んでしまった。



後から地図と照らし合わせて、何かおかしいなぁと思い、よくよく見ていたら、右側のピークが宝剣岳であると気付くことができた。



サギダルの頭について調べてみると、冬季におけるバリエーションルートでピークに向かって伸びる尾根を登っていくらしい。僕には縁の無さそうなルート。




千畳敷カールは涸沢カールと同じカール地形。氷河によって削られた地形のことをカールというらしいが、確かに涸沢も千畳敷も似ている。



今回初めて千畳敷を訪れたが、高原植物が見頃となるシーズンや紅葉シーズンも素晴らしい景色となるようだ。




売店にあったクリアファイルを買って重ねて撮影してみる。紅葉シーズン、もの凄い人なんだろうけど、一度は観てみたい。




駒ヶ岳神社。冬は鳥居がほとんど雪に埋もれている。神様もさぞ寒い思いをしていることだろう。



近くまで行ってお参り。誰も歩いていないので、膝くらいまで雪の中に埋まってしまう。



雪崩の跡だろうか。ヤマテン予報でも、今日は雪崩リスクが高いので、カール内には立ち入らないよう注意喚起がなされていた。



ようやく動き出したロープウェイに乗って、千畳敷カールともお別れ。




ロープウェイのしらび平駅からバスで下山途中の写真。千畳敷カールでの青空が嘘のような曇り空。さっき見た雲の下に降りてきたことを実感。



というわけで、人の気配がない静かで少し特別な千畳敷カールでの時間を満喫。


今シーズン、雪が落ち着いたら、ぜひとも再訪して木曽駒ヶ岳に登りたい。


予定通りとはいかなかったからこそ、得難い時間を過ごせた2日間であった。