大白森小白森、一杯二杯 | 降っても晴れても

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山に登ったり走ったり、東へ西へ・・・

二岐温泉から大白森山に登ってみることにした。大白森山には甲子温泉から登ったことがあるが、小白森を踏んでないのが、ずっと気がかりだったので。

 

大白森山からの展望は、小白森山・二岐山・小野岳・大戸岳

本日のGPS軌跡、往復コース

電子地形図25000(国土地理院)を加工して作成した。

注:この地形図のスケールは編集されています。距離を参照される場合は元のスケールで確認してください。

 

【2024年6月19日(水)】小白森山登山口駐車場8:20~小白森山10:05-10~一杯山10:40~二杯山10:55~大白森山11:30-45~小白森山13:00-05~駐車場14:10  行動時間:5時間50分

 

梅雨入り直前の平日の二岐温泉は閑散としていた。旅館群の先で林道に入った所に登山口駐車場がある。地元ナンバーが1台停まっていた。熊払いをしてくれてるといいのだが。

なにしろこの山は熊の生息率が高い。数日前の目撃記録もあった。特に朝夕はデンジャラスアワーなので、本日は遅めスタートで行きます。

 

一人だから熊鈴は3種類、4個を付けた。斜里岳で買った特大のやつは、登りでもよく響いてくれる。あと、熊撃退スプレーも久しぶりに登場した。

しばらく雑木林を登っていくと、気持ち良いブナ・ミズナラの森になる。

ササの刈払いがされている情報も入手済みだ。「ヤブヤブでした」と言う話だったら、来なかっただろう。昨日の雨の露払いもなしで快適。

 

普段以上に前方注意で進みます。時には立ち止まって、後ろを振り返りながら。足元にも視線を注ぐ。しかし森を観察するくらいしか楽しみがない、そういうコースなので。

今朝は白河ICで降りて向かって来る途中、山の上だけは雲に包まれていた。通り過ぎた前線が風を引っ張る。けっこうな強風が、とても気持ちよかった。

 

1時間ほど登ったら、尾根の両側にトラロープが張ってある。ここが蟻ノ戸渡りらしい。黒戸尾根の刃渡りみたいなのを想像していたが、期待外れだった。

倒木。

 

小白森山へは260mの急登が続く。ここも道が刈ってあるので大きな苦労はなかった。振り返ると二岐山と会津の低山が見渡せた。

福島県で三百名山に選ばれているのは、二岐山・七ヶ岳・荒海山・大滝根山・一切経山ということ。個人的には二岐山と大滝根山はどうかと思う。

 

登山口から750mをひたすら登って、小白森山に着いた。灌木に囲まれて、展望なし。標柱はこの通り。ここまでずいぶん登らせといて、これはどうかね。普通は読めないね。

さて、目撃情報では小白森山の先だったとのこと。慎重を期して行きます。

 

少し先に三角点があって、行く手の展望も開けてきた。左手には大白森山も見えている。

YAMAPで「大白森山の最新登山情報」というページを検索すると、トップ写真がこれなのです。しかも冬の。これはもちろん旭岳(赤崩山)です。面白い現象ですねえ。間違えないでくださいよ。

 

もう少し先からは、三本槍岳・裏那須もよく見える。ここから一旦大きく下ります。帰りの登り返しのきつさを想像しながら。

 

35分ほどで、一杯山というコブに着いたようだ。小白森山が端正な形をしている。山頂は期待外れだったが。

一杯山です。

 

大白森山はただデカイだけ、という山容をしている。風がなかったら暑苦しい山である。

前後関係は忘れたが、車の主の老夫婦が下ってきた。山頂まで行けたかどうかは定かでない。

 

一杯山から15分で二杯山に到着。このあたりの小刻みなアップダウンはこたえる。

 

その先の1538mコブは三杯山とでも呼べそうなコブだが、名称はなかった。いよいよ次は山頂である。しかし遠い。尾根筋の北側を延々と巻き上がっていくが、歩きづらい。割と快調だった足にも翳りが見え始めた。するとますます長く感じてしまう。

 

見覚えのある甲子温泉分岐を過ぎたらすぐ山頂だった。もうちょっと山頂らしい標識がほしいところです! あとは自撮り台に使えるケルンとか方位盤とか。

とにかくこれで目的達成。クマの気配もなかった。

三角点、ありました。

 

小白森山と二岐山が並んで見える。会津西街道から眺めると、このファミリーのスカイラインが実に見事である。そんなこともあって小白森が心の片隅に引っ掛かっていたのだが。

 

南に目を転じれば、旭岳・三本槍と左のスカイラインには赤面山も見えた。今月始めに登ったコースである。今日は青空が、とてもいい。

 

下山します。途中一箇所でニオイがした。ちょっとどきっとしたが、足早に過ぎてゆく。

 

下り目線の森の鑑賞をしながら。

 

しかしまあ一杯二杯の僅かな登りがキツくて、とどめの小白森山の130mの登りもそんな標高差とは思えないほどだった。

 

蟻ノ戸渡りをもう一度じっくりと眺めてみた。木の根の段差箇所は気をつけたほうがいい。あとは何も問題なし。黙々と下っていった。

 

今日は芦ノ牧温泉のホテルに、素泊まりのシングルユースで泊まって疲れを癒やした。一人の山旅もそろそろ飽きてきた。

つづく