佐渡の岩礁と砂浜と(4)そして旨いもの | 降っても晴れても

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山に登ったり走ったり、東へ西へ・・・

佐渡の旅の三日目その2です。宿根木を9時に出て次へ。

 

【2024年5月21日(火)】 小木~宿根木~沢崎鼻~椿尾の石切場

 

宿根木で驚愕の散歩タイムを過ごした後は、再び荒々しい海岸線に身を投げ出します。小木半島を回り込んでいくと南仙峡という景勝地がある。パンフレットには書いてあるけれど、特定の立ち寄りスポットはない。Googlemapで調べて、犬神平集落開発センターの下の入江に行ってみた。小さな岸壁を取り囲むように、岩塊が面白地形を造りだしていた。

 

車に戻ってほんの少し走ると、長者ヶ橋という最新型の橋で入江を渡る。そのあたりが深浦海岸である。すぐ先のパーキングから海を眺めた。侵食と隆起によって、巨大な海成段丘となった。ここも一つのジオサイトだ。

 

またほんの少しで沢崎鼻灯台入口に着く。少し先にPスペースあり。まず見下ろすと、平べったい岩礁に突起物がある。これまた異様な風景だ。

どうやらあれが「たけのこ岩」らしい。平らな磯は、学術的には隆起波食台という。ここは岩のり採集には格好の場所だった。白い平らな構造物もそのためのものかと思われる。

 

予想外に、下っていく道があった。下ったついでに、ちょっと登ろう。

佐渡は次々にサプライズを見せてくれる。

 

この独特の岩の表面は枕状溶岩だ。面白すぎる。

 

岩のり畑の眺め。

この巨大な割れ目も、数十万年前にできたのか。

 

浜辺にはスナビキソウが咲いていた。

 

では沢崎灯台のほうへ行ってみます。ここも白亜の灯台。

なんと、最西端の灯台であった。ここは灯台カードのダウンロードはないらしい。

 

 

灯台付近から見下ろす、最西端の海岸線。ここにも少し下れる道がある。

佐渡の荒波、このへんまでにしておくか。

 

海食崖を上がっていくと、スカシユリがいたるところで揺れていた。

 

まだ小木半島にいます。北西の海岸線に回り込んでいくと潜岩がある。

 

ここもジオサイトで、さっきのたけのこ岩と同じ枕状溶岩だった。とても印象的な岩肌。

 

目の前の海岸は万畳敷という。とほうもなく平ら。

 

素浜(そはま)海岸に入って、しばらくは海岸植物で景色の見えない道。左にPが見えたら滑り込む。ここのジオは褶曲地層だ。遠くに見えるあれらしい。

波の描く模様と戯れる。

 

砂浜に突然背びれのような岩が。

波を複雑に切り裂いている。

 

何万年も波に打たれていたら、砕け散ってしまわないのか。

最高のロケーション&バケーション!

次をめざします。

 

椿尾の弁天崎の礫岩、というやつです。礫岩はともかく、眺めるだけでいい。

あちらが弁天岩。

 

いっとき海から離れます。弁天崎の少し手前(南)で、山側の細道に入る。海食台地に上がって道なりで再び山に上がっていくと、小さい道標を右折して林道へ。Pスペースは草っぽい路肩のみ。「椿尾の石切場」というジオサイトです。15分くらいの周回ができる。

 

少し登った平場に案内板がある。まず右の赤坂丁場に行ってみた。しかしそこは深いヤブに埋もれていてがっかり。左へ行ってみたら夏焼丁場で岩が見えてきて、さらに山口・才ノ神丁場へ。

 

突然大きな壁が現われた。石切場というよりも、壁である。スッパリと切り出した跡には見えない。巨大な緑の摺り鉢のようだ。

あきらめずに来てみてよかった。ここで採掘されたのは椿石(真珠岩質デイサイト)で、石仏・狛犬・神社の鳥居・墓石にまで使われた。全盛期には北陸・秋田・北海道にまで出荷されたという。おそらく宿根木や小木から船積みされたのだろう。千石船を使って。

 

緑の摺り鉢だわ。

底しれぬ池が沈黙していた。

 

石切場を見学し終えたら、ちょうどランチタイムになりました。ばっちり計算通り。大須の長浜荘で注文したのは海鮮丼の上。いくら掘ってもご飯がでてこない。頭脳を使いまくったご褒美です。

こちらは刺身定食。なにげに味噌鯖がうまい。でも今回の佐渡で食べたごちそうはこれくらいです。あとは時間を惜しんでハンドル握って、歩いていった。

ランチ終了。

 

満腹を抱えたままで、人面岩を眺める。さすがにPから眺めただけ。

 

佐渡三日目午前の部、終了です。佐渡金山をめざして進みます。

つづく